singapore-river-255116_640


外国人管理職 登用する会社の特徴

海外との取引の増加や、海外進出を見据えた外国人管理職の登用が多い。グローバル化する社会の中で、国籍に関係なく優秀な人材を確保することで、海外とのネットワークの構築・今後の海外拠点の管理職として人材を育成していくことは、日本企業において急務であると考えている。

特徴
上場企業のうち、外国人社員の活用状況については、52.2%の企業で活用していると回答があったものの、37.6%の企業で活用したことがないようだ。さらに管理職として活用されている外国人社員の数は、正社員で65人、契約社員で14人。正社員・契約社員全体の5.8%にとどまっている。日本企業の対応が他の東アジア国や欧州の企業に比べ出遅れている傾向が顕著に表れ、日本市場の相対的な位置付けが低下する中で、グローバル化への対応が急務である。


外国人管理職関連銘柄

魅力①:
少子高齢化で人口減少が続く日本において、幅広い範囲から国際社会における公用語である英語の力はもちろん、ネットワークを形成し、リーダーシップをとるために必要とする交渉力やコミュニケーション能力を有する優秀な人材を確保することができる。外国人管理者の平均年収は400万円超で、決して評価は低くない。したがって、より有能な人材を取り込めるのだ。

魅力②:
外国人管理職を登用することによって、日本企業内部から少しずつ変革し、日本人特有の「成果を一番に考え、細部にも配慮した丁寧な仕事」といった長所を活かしつつ、多国籍の優秀な人材の「交渉力や迅速な決断力」を合わせることによって、組織の活性化が期待される。いまだ日本企業では外国人ならではのアイデアを取り入れていくシステムはほとんど皆無だが、今後そのような取り組みも増えてくるかもしれない。

魅力③:
日本で勤務している外国人で一番多いのは中国人で、安い賃金などと言われたのは昔の話。その中国にも今まで大手の企業が中国進出を試みたが、散々な結果が大半であった。それは、日本人には理解できない国民性や文化の違いが原因。しかし、外国人を管理職に起用することによって、新興国等の需要を的確に把握することができる。中国に限ることではないが、今後もメーカーや金融業などで、さらに増えていくだろう。


外国人管理職銘柄のリスク

もっとも懸念されていることとして、日本人社員の語学力不足による、意思疎通のむずかしさ。それに伴い職場での管理業務に不安が出る。また、人材育成の面からも方針を立てづらい等の声も聞かれる。さらに日本企業の経営者にグローバルな戦略が欠如していることも大きな問題である。


金融関連銘柄

投資家の委託注文を受け手数料や、証券会社自身の売買による差益を主な業務としていることから、海外市場にも目を抜けなければならず、外国人のニーズは高まる一方である。さらにNISAの導入で口座獲得が競争激化。

①野村ホールディングス<8604>
野村証券や野村アセットマネジメント等傘下にして、業界トップ。
外国人管理職数も日本一。

②大和証券<8601>
野村ホールディングスのライバル。
3年ぶりに最終黒字に転換。

③三井住友ファイナンスグループ<8316>
3大メガバンク系大手。三井住友銀行との連携サービスを進めている。


自動車関連銘柄

エコカー補助金や円安を追い風に販売数を伸ばしてきた自動車産業だが、これから各企業次世代型エネルギー自動車で競争が激化するであろう。海外向けの売り上げを増大させるためには、外国管理者の起用は必須。

①日産自動車<7201>
国内第3位のシェアではあるが、ルノーと資本提携して、外国人管理職も非常に活用している。さらに、三菱自動車とも共同で軽自動車にも力を入れる。

②トヨタ自動車<7203>
国内シェア1位。ダイハツや日野自動車と同グループとして世界販売数過去最高益を更新

③ホンダ<7267>
ホンダは単独ではあるものの、国内第2位。生産台数も昨年比29.4%増


太陽電池関連銘柄

太陽電池は太陽光から電気を発生させるエネルギー変換装置。発電に使う素材は様々だが、高価なものが多く補助金などで国を挙げて推進している。

①シャープ<6753>
国内最大手、中国等の海外組には差がつけられているものの、開発してから50年、培ってきたものは大きい

②京セラ<6971>
トヨタのプリウスにも使用されている。独自の耐久性で評価された品質をアピール。現在国内第2位