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巣ごもり関連銘柄の特徴

コンビニエンスストアの売上高・来店者数はともに順調に伸びている一方、電子商取引の市場規模も2012年には約9兆円と予測され(東洋経済2013年7月、2011年は経済産業省が8.44兆円と発表)、同規模へと急成長を遂げている。

インターネットの利用手段は、パソコンから携帯、スマートフォンへと移行する潮流がある。インターネット利用者の中で、スマートフォンからのインターネット利用割合は2013年1月で35%に達し(2013年1月、ニールセン調べ)、画面に直接触れることで操作できるスマートフォンが勢いを増すにつれ、コミュニケーションもインターネットゲームも、短時間完結性が好まれる傾向にある。

ソーシャルネットワーキングサービスの利用割合は、成人の全年齢層において昨年度よりも上昇している。スマートフォン接続用のアプリを経由している利用者数も増えている。

ソーシャルネットワーキングを利用したゲーム(ソーシャルゲーム)は、知り合いと同じゲームをプレイする楽しさに課金要素を絡めたものである。どのようなアイテム等が出るか分からない「ガチャ」で、全アイテムを揃えると特別なアイテム等を入手できる(コンプリートガチャ)販売方式で高収益モデルを築いていたが、2012年5月、消費者庁が景品表示法違反であることを明言したのと相前後し、業界全体で運用が見直された。


巣ごもり関連銘柄

魅力①:インターネット普及率
総務省の統計(調査対象は6歳以上、平成24年情報通信白書)によると、平成23年末のインタネット利用者数は9,610万人、人口普及率は79.1%となっている。また、70歳未満の全世代でインターネット利用率は6割を超え、特に13~49歳では9割を大きく超える。インターネット普及率の高さは、快適な巣ごもりをサポートする。

魅力②:決済手段の多様化
インターネットで購入する際の決済方法(複数選択:総務省『 平成 24 通信利用動向調査 』による)は、クレジットカード払い(60.0%)が最も多いが、代金引換配達(45.5%)、コンビニエンスストアカウンターでの支払い(35.0%)、銀行・郵便局の窓口・ATMでの支払い(31.2%)など、多様な決済手段が広まっている。時刻的に金融機関に行きづらい層や、クレジットカードの利用に抵抗がある層にとっても、利用の敷居が低く、商機拡大につながっている。

魅力③:海外展開
インターネット関連サービスについては、通信環境が整っていればどこでも提供可能であるため、利用者数に合わせて各地域に大規模な本部人員を配置しなければならない訳ではない。市場調査等のために現地法人を設立、もしくは事業提携する必要はあるが、構築したサービスをローカライズ(現地語に翻訳し、現地の商習慣等に合わせて手直しする)ことにより、比較的ローコストで海外展開する途が開かれている。


巣ごもり関連銘柄のリスク

インターネットショッピングのうち物販を伴うものやコンビニは、サービス提供を完結させる上で必須となる物流網が鍵を握る。天災など物流網が混乱する事態が発生した場合、事実上、サービス提供が難しくなる。また、未成年者による商品購入やSNS利用者同士のトラブルなどへの対応コストや、コンプガチャ問題のように社会問題として取り上げられた場合の法規制強化による収益モデル縮減リスクなどがある。


オンラインショッピングモール関連銘柄

インターネット上の商店街。顧客側には、一つの会員登録で多くの店舗を利用できポイント利用先も多いメリットがある。モールごとに出店料・手数料・契約期間等の違いがあり、契約期間が短い方が、期間限定商材や試行販売に適する。同一商品を、同一モール内で複数の店舗が販売しているケースも多々あり、商品名検索から販売ページに到達する場合、店舗自体へのリピートが課題。モール側の力が強い場合、同一価格の場合の標準表示順が、所要日数ではなくモールへの広告料に左右される、などの注意点がある。

①楽天<4755>
国内ネット通販市場で外資Amazonと双璧。金融、旅行などを買収し総合路線。社内公用語が英語。海外、電子書籍は先行投資期。

②ヤフー< 4689>
インターネットサービスの先駆者。PC向けネット広告、ECが柱としている。サービスのスマホ化を推進。

③ネットプライスドットコム< 3328>
ネット通販運営。ギャザリング(共同購入)方式を取る。米国ネットオークション「イーベイ」取り次ぎや中古衣類の買い取り販売も行っている。


SNS関連銘柄

ソーシャル・ネットワーキング・サービスは、社会的ネットワークをインターネット上で築くサービスである。狭義には、人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型の会員制サービスと定義される。元々はコミュニケーションの場を提供し、広告収入を挙げるモデル、あるいは会費を徴収するモデルが主流であったが、近年ではインターネットゲームサイト(特に「基本プレイ無料、アイテム課金制」)に誘導したり、自社でインターネット通販などに取り組む事例も多い

①ディー・エヌ・エー<2432>
モバイルSNS「モバゲー」が主力。SNS関連収益が9割弱を占め、SNS連動型のゲーム課金が収益源。2011年末にプロ野球球団買収。

②グリー<3632>
SNS「グリー」で展開後、携帯向けゲーム「GREE」運営。ゲームを通じたアイテム課金が収益の9割強を占める。戦線拡大路線見直し中。

③ミクシィ<2121>
国産SNSの元祖で「mixi」が主力。SNS関連収益が9割を占め、ゲーム課金に収益源移行中。スマホに経営資源を集中している。


コンビニエンスストア関連銘柄

経済産業省の商業統計における業態分類としての「コンビニエンスストア」の定義は、「飲食料品を扱い、売り場面積30平方メートル以上250平方メートル未満、営業時間が1日で14時間以上のセルフサービス販売店」である。多くの場合、大手資本によるチェーン店舗として展開している。

①ローソン< 2651>
三菱商事傘下で業界2位。全都道府県展開で西日本に強い。生鮮コンビニ、チケット・音楽ソフト事業も手掛ける。

②ファミリーマート<8026>
伊藤忠系で業界3位。am/pm買収で首都圏を強化した。アジアをはじめ海外も積極展開