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田口 大志(たぐち たいし)
株式会社RERISE代表取締役

1984年、神奈川県生まれ。神奈川大学を卒業後、不動産会社に就職。トップセールスとして活躍しつつも、管理職としてチームマネジメントでも貢献。10年を節目に独立し、2018年に株式会社RERISEを設立。社名には“ここからもう一発!人生いつでもスタートを切れる”という意味が込められている。
株式会社RERISE
株式会社RERISEは、お客様にとって最適な「住まい」と「ライフプラン」を提案する”不動産コンサルティング営業”を主軸に事業展開をしています。独自の仕入ルートからの販売手法や、ITを駆使した顧客選定・営業分析を綿密に行うことで効果的な販売をしているのが当社の特徴です。設立6年で売上80億円超を達成し、分譲戸建て開発事業や自社建築物件の開発・販売等の新規事業にも力を入れるなど、成長を続けています。

1.これまでの事業の変遷について教えてください。

我々は最初、営業会社としてスタートしましたが、小規模だったため、人材の確保という課題に直面していました。一般的に中小企業という存在はデフレスパイラルに陥りやすいです。人手がなければ業務分担も難しく、実績がなければ優秀な人材も集まりません。当時の解決策は、即戦力とは言えない若者たちを集めてトレーニングすることでした。採用と教育を創業半年で行うのはとても大変ではありましたが、彼らの成長とともに、その課題は大きな糧となりました。現在では、専務を除く全てのメンバーが私がゼロから育て上げた人材で、当社の大切な資産となっています。

2.一番感銘を受けた書籍とその理由は?

私が最も影響を受けた本は、テストステロンが書いた「超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由」です。なぜこの本に注目したかというと、筋トレが自己成長とビジネス運営の両方における最善の解決策とされていたからです。この考え方に私はとても共感しました。

この本は、筋トレが個々の力を鍛え上げ、人間を肉体的にも精神的にも強くするものと論じており、そこから仕事における問題解決や自己成長の視点を提供しています。一見、筋トレとビジネスは別々のたぐいのように思えるかもしれませんが、その背後にある考え方や努力の価値は共通していると私は感じました。

この本を読んで特に印象的だったのは、筋トレを通じた「追い込み」についての議論です。それは、体を限界まで追い詰めて筋肉を成長させるという直訳的な意味だけでなく、より広い視点での自己超越という意味合いも持っています。具体的には、「ベンチプレスで90キロを上げる」といった中長期的な目標だけでなく、毎日の練習という小さな成果を積み上げることで、自己成長を実現し、達成感を得るということを強調していました。

また、当社の社訓にもなっている「やる一択」という言葉も、この本の影響を受けています。例えば、筋トレをしたいけど、雨が降ってジムに行きにくい状況の場合、普通は行くか悩んだり、止むまで待つという選択肢をとる人が多いかもしれません。しかし、「やる一択」の考えのもとでは、「やる」ことは確定しているので、どうやってジムに行くかという思考になります。このことはビジネスでも同じことが言えて、高い目標ややりたくない仕事を目の前にした際に、「やる一択」の考えを持つことで、気乗りしなかったり、やるかどうか悩むという無駄なプロセスを排除することができます。当社は特に営業職の強い会社ですので、この「やる一択」という考え方は大いに役に立っています。

これらの思考パターンは、ビジネス運営における問題解決やマネジメントスタイルにも直接的に適用できると感じました。目標を設定し、その達成に向けて努力を続けることで、困難に直面しても乗り越える力を身につけることができるという教訓を、この本から学びました。

3.読書はどのように仕事に生かせたでしょうか。

読書を通じて得た知識や視点は、日々の業務に直接的な影響を与えています。私は、その情報を活用して新たなビジネス戦略を立案したり、問題解決の方法を考えたりしています。さらに、自分自身やチームが直面する課題について新たな視点を得ることができるため、より効果的な対応ができるようになりました。

「超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由」という本は、その典型的な例です。この本から得た視点は、営業活動やチームの運営における私の考え方を大いに変えました。具体的には、この本が教えてくれた「自己超越の追求」や「やり切る力」は、私たちの企業文化や経営方針に大きな影響を与えました。

さらに、この本を読んで、「営業」に対する価値観も大きく変わりました。通常、「営業」は競争的な性格が強く、他人との比較による評価が一般的に行われます。しかし、この本は筋トレを例えにしながら、それと異なる考え方を与えてくれました。それこそが、「自己超越」――自分自身の過去の業績を上回ることを目指すという視点です。これこそが、営業に対する本来の考え方であり、自分自身の心を強く保つ方法でもあります。

4.経営において重要としている考え方を教えてください。

経営において最も大切にしているのはやはり「自己超越」です。これは、いくら他人に優っていても全く価値がないという考えから生まれました。短期的な業績や他者との相対的な優位性ではなく、絶えず自己成長を追求し、今日の自分が昨日の自分より少しでも強くなることを目指すという視点です。

我々が長期にわたり企業として存在し続け、成長し続けるためには、企業の成長も同様に自己超越の精神が必要です。我々のチーム全員が自己成長を追求し、過去の自分から少しでも前進し続けていることが、企業全体としての成長に繋がります。

例えば、営業部門では、競争的な業績評価や他人との比較に基づく目標設定ではなく、「自己超越の追求」を中心とする新たな業績評価や目標設定を採用しています。これにより、営業職のパフォーマンスを向上させるだけでなく、ストレスを軽減し、各々の満足度や働きがいを高めることができています。また、彼らが達成感を感じ、より成熟した専門家として成長するための環境を提供しています。

さらに、すべての業務において「自己超越」の精神を推奨しています。事務職からパートナーシップ開発、マーケティングから人事まで、ひとつひとつの業務が自己超越を追求し、あくなき成長を続けることで、会社全体が革新的で活気のある企業であり続けることができます。この「自己超越」の精神は、資源の最適活用と、私たちの企業文化やビジョンを形成し続ける中心的な要素です。

5.最後に、御社の未来構想や従業員への期待について教えてください。

株式会社RERISE
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未来構想については一概に言えませんが、基本的には、従業員一人ひとりが成長し続け、そして幸せを感じられる企業を目指しながら、ゆくゆくは1000億円を売り上げるような企業になりたいと思っています。結果にもこだわりながら、従業員全員が意味ある仕事に取り組み、個々としても、チームとしても成長し続けることが大切だと考えています。

また、従業員全員が会社とともに発展していくことで、幸せを感じてほしいと願っています。私が従業員に期待することは、会社のためになる仕事をするだけではなく、自身のスキルやキャリアを常に向上させていくことです。我々が提供する環境とリソースを最大限に活用し、自己実現を追求してほしいと思っています。

氏名
田口 大志(たぐち たいし)
会社名
株式会社RERISE
役職
代表取締役