この記事は2023年11月9日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=cassis/stock.adobe.com)

2023年11月9日(木)の午前11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は、昨日8日(水)の海外市場で1週間ぶりの高値となる151.06円前後まで上値を伸ばした。

なお、ユーロ/円が161.70円台に上伸して15年ぶりの高値を更新するなど円は主要通貨に対して幅広く下落した。米長期金利は低下したが、市場はこれを債券市場が落ち着きを取り戻したと受け止めて、むしろ円売り材料にしているようだ。

足元の米ドル/円は、米長期金利が上昇すればドル買い、低下すれば円売りという「いいとこ取り」の動きで上昇中。目先的に円を買う材料は政府・日銀による円買い介入もしくは円買い介入への警戒感(が著しく高まる)くらいしかないと見ているのだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日9日(木)は日銀の植田総裁が英FT紙主催のイベントでインタビューに応じる予定。また、パウエルFRB議長は国際通貨基金(IMF)の討論会に参加する。日米中銀の政策スタンスに当面変化はないとの見方が強まれば、ドル高・円安の流れが継続しそうだ。

ただ、10月に付けた年初来高値の151.71円前後に迫れば、日本政府・日銀による円買い介入への警戒感も高まると見られ、不意に下落するなどの神経質な値動きを示現する場面も増えそうだ。 

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。