この記事は2024年2月21日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年2月21日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
史上最高値の更新を目指し続伸する日経平均だが、その日本株の買い手は海外勢が目立つ。
海外勢が日本株を購入する局面ではヘッジによる米ドル/円の買いを伴うので、日経平均に並走する形で米ドル/円も続伸し一時150.89円付近まで上昇した。
ただ神田シーリングと称される152.00円に接近してくると介入警戒感が高まり米ドル/円は上げ渋っている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
他通貨に対しては円安が継続。注目はNZドル/円。今月初旬、ANZ銀行(オーストラリア・ニュージーランド銀行)が、2月と4月にRBNZ(NZ中銀)が25bpずつ利上げを行う可能性があるとレポートを出して以来、NZドル/円は続伸。
仮に実際利上げが行われれば、OCR(オフィシャル・キャッシュレート)は6.00%となりNZドルは主要通貨の中で際立って高金利通貨となる。金利先物市場での2月の利上げ確率は、わずか20%程度しかないため、ANZ銀行の予想は少数派。
ただ視点を変えれば、実際に利上げが行われれば、マーケットに対するインパクトは大きい。RBNZの金融政策は来週28日(水)なので、それまではNZドル/円の押し目買いで臨みたい。
▽NZドル/円 日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。