この記事は2024年2月21日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年2月21日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。
現在の為替相場の傾向や相場観
先週は米CPIに続き米PPIも予想を上回るなど、米インフレリスクは依然として高い。一方、日銀はマイナス金利解除しても緩和的な状況が続くとしており、米ドル/円は150円付近の高値圏で推移している。
しかし、150円到達後はボラティリティが低下し、次の材料待ちといった状況だ。そうした中、明日22日(木)日本時間早朝、FOMC議事要旨公表のほかNVIDIAの決算発表が予定されている。
FOMC議事要旨は強かった米雇用統計や米CPI前の議事録なので少し割り引いて考えたいが、NVIDIAの決算は期待値がかなり上がっているので「セル・ザ・ファクト」には留意したい。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円は介入警戒感があるものの、152円を超えるまでは神田財務官からの「スタンバイ」はないと考えており、催促相場でジリジリと上値を試すのではないか。
一方、NVIDIA決算や、史上最高値更新で盛り上がる日経平均が崩れれば、円キャリーが溜まっていることもあり、ダウンサイドはスピードが速いだろう。いずれにせよ日米金利差を背景に大きく下押ししたところは拾っていきたい。
▽米ドル/円 の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。