ソフトバンクは5日、アルタエロス・エナジーズ社に対し、同社の空中浮体式風力発電技術(BAT)の開発と商品化を支援する目的で700万ドル(約8億4000万円)の出資を行うと発表した。
アルタエロス社は2010年、マサチューセッツ工科大学で設立された。航空宇宙科学分野の技術を風力発電に応用。ヘリウムガスを使って発電設備の高度を上げることで、従来の風力発電設備より安定して強い風を受けることを可能にした。従来の同規模タワー型風力発電設備に比べて2倍を超える電力量を発電できる。
また、BATは標準的な輸送コンテナで運搬が可能。従来の風力発電に必要な建設機材の準備や大規模な基礎工事などを要することなく発電を行うことができるため、離島やルーラル地域でも需要が見込める。また、通信サービスの使用可能な基地局設備としての用途を兼ね揃えている。
ソフトバンクの孫正義社長は「アルタエロス社による空中浮体式風力発電技術は、高度100m~600mでの発電を行う新しい取り組みであり、日本ならびにアジア太平洋地域の離島やルーラル地域への自然エネルギーによる電力供給のソリューションとなることが期待されます。また、通信技術や監視技術との組み合わせによる新規事業の創出にも期待しています」と述べ、出資の理由を説明した。
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