毎年、新たに発売されるビジネス書は約6,000冊といわれています。いったいどの本を読めばいいのか、迷ってしまう方も多いでしょう。
このコーナーでは、読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で注目されているおすすめの書籍をランキング形式でご紹介。さらにその中からアクセスの多かったトップ3の書籍について本文で詳しく見ていきます。
まずは2024年2月にビジネスパーソンから最も読まれた10冊の書籍の発表です!
1位:『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』(山口貴大(ライオン兄さん)/KADOKAWA)
2位:『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』(針貝有佳/PHP研究所)
3位:『きみのお金は誰のため』(田内学/東洋経済新報社)
4位:『2050年の世界』(ヘイミシュ・マクレイ、遠藤真美(訳)/日本経済新聞出版)
5位:『任せるコツ』(山本渉/すばる舎)
6位:『頭のいい人は「質問」で差をつける』(樋口裕一/大和書房)
7位:『緊張しても「うまく話せる人」と「話せない人」の習慣』(丸山久美子/明日香出版社)
8位:『人を動かす 改訂新装版』(D・カーネギー、山口博(訳)/創元社)
9位:『再現性の塊』(田尻望/かんき出版)
10位:『最強に面白い 睡眠』(柳沢正史(監修)/ニュートンプレス)
※本の要約サービス「flier(フライヤー)」の有料会員を対象にした、2024年1月25日〜2024年2月24日の閲覧数ランキング
月5万円の新NISAで、億り人も夢じゃない!
2024年2月の月間ランキング第1位は、『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』です。
「億り人」という言葉がそれなりに聞きなれてきた今でも、それを自分のこととしてイメージできる人はまだ多くはないでしょう。ところが本書の著者であるライオン兄さんこと山口貴大さんは、今年から始まった新NISAを利用することで、資産1億円は不可能な数字ではないといいます。
NISAとは運用益を一定額まで非課税にしてもらえる投資用口座のことであり、新NISAでは元手1800万円までであれば、いくら投資利益を出しても税金を払わなくてよい形となります。それを利用し、つみたて投資をすることで老後には総計1億円を受け取ることができる計算に!
本書では新NISAで1億円を作る基本戦略はもちろんのこと、取り崩しの詳細なシミュレーションや、毎月の投資額別のシミュレーションなど、具体的な数字を提示しながら読者自身の投資戦略に様々な助言を与えてくれます。投資初心者はもちろん、あらたに投資の見直しをしたい方も一読して損のない内容のはずです。
発売日:2023年11月09日
ジャンル:ファイナンス・トレンド
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デンマーク流「タイパ術」で生産性を上げる
第2位は、残業続きのビジネスパーソンが気になるタイトル『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』です。
2023年の世界幸福度ランキングではフィンランドに次ぐ2位となったデンマークの職場では、役職にかかわらず誰もが午後4時には仕事を終えて帰宅するのが当たり前なのだとか。その上でビジネスの国際競争力ランキングで、2022年から2年連続で世界1位を獲得!その理由が気になります。
本書によると、個々の「幸せ」がベースにある「生産性」がキーワードなのだとか。たとえば、「“仕事の付き合い”で飲みに誘わない」「会議のアジェンダと終了時間を意識し、結論がでなければその日は打ち切って、別の機会をあらためて設ける」「一人ひとりが責任を持って仕事をする方が効率的なのでダブルチェックをしない」など。日本人からすると少し不安に感じることも、無理なく実行している事例が紹介されています。
その根底には「自分の人生で大事にしたいものは何か」を考え、仕事とプライベートの時間の使い方に向き合うデンマーク人の意識が反映されています。とはいえ、「午後4時帰宅」で全てに対応できるのかなという疑問には、実は彼らならではの隠されたカラクリが…。ぜひ本書を読んでみてください。
発売日:2023年11月29日
ジャンル:生産性・時間管理・グローバル
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お金自体に価値はない。…って本当?
第3位は、『きみのお金は誰のため』。本書は、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」で総合グランプリ及びリベラルアーツ部門賞をW受賞した話題の書籍です。
多くの人が身近に感じ、悩むことも多い「お金」。働き方や生き方の見直しが進む現代でも、まだまだお金のために労働し、お金のために生活が縛られている人が多いはずです。しかしその一方で、その「お金」とは一体何なのか…本当に理解している人はどれほどいるでしょうか。
本書の物語は主人公である中学生の優斗が、ある日出会った謎の「ボス」からお金に関する講義を受けることで進んでいきます。ボスが話し始めた「お金にまつわる3つの真実」は【一、お金自体に価値はない。】【二、お金で解決できる問題はない。】【三、みんなでお金を貯めても意味はない。】ということーー。そんなわけない!と優斗は反論しますが、これらの3つの謎を解き明かしていくなかで、お金の正体が見えていきます。
長年外資系証券会社でトレーディングに携わり、日本銀行で金利指標改革にも関わってきた「お金のプロ」である著者が本書の物語にこめた「お金の本質」について、ぜひ考えてみてください。
いかがでしたか?
ランキングの上位を見てみると、お金や生産性を意識している読者の傾向がみえる結果となりました。どの書籍も、決して難しい内容ではなく、明日から毎日を変えられるヒントがたくさんあるので、ぜひ試してみてください。
少しでもあなたに合いそうな1冊があればお手にとっていただければ幸いです。
来月はどういった書籍が読まれるのでしょうか。ぜひ皆様も予想してみてください。
flier編集部
本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。
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