毎年、新たに発売されるビジネス書は約6,000冊といわれています。いったいどの本を読めばいいのか、迷ってしまう方も多いでしょう。
このコーナーでは、読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で注目されているおすすめの書籍をランキング形式でご紹介。さらにその中からアクセスの多かったトップ3の書籍について本文で詳しく見ていきます。
まずは2024年4月にビジネスパーソンから最も読まれた10冊の書籍の発表です!
1位:『やることを8割減らすダンドリ術』(飯田剛弘/大和書房)
2位:『週末ひとり時間』(池田千恵/三笠書房)
3位:『新しい教え方の教科書』(北宏志/ぱる出版)
4位:『どんな相手も味方になる 感じのよい伝え方』(宮本佳実/すばる舎)
5位:『スタンフォード式 脳と体の強化書』(山田知生/大和書房)
6位:『リセットする習慣』(枡野俊明/明日香出版社)
7位:『時短の一流、二流、三流』(越川慎司/明日香出版社)
8位:『新装版 幸せがずっと続く12の行動習慣』(ソニア・リュボミアスキー、金井真弓(訳)、渡辺誠(監修)/日本実業出版社)
9位:『振り回されない練習』(内藤誼人/徳間書店)
10位:『一流ファシリテーターの 空気を変えるすごいひと言』(中島崇学/ダイヤモンド社)
※本の要約サービス「flier(フライヤー)」の有料会員を対象にした、2024年3月25日〜2024年4月24日の閲覧数ランキング
要領が良い人は、「やらなくてもいいこと」を決めるのがうまい!
2024年4月の月間ランキング第1位は、『やることを8割減らすダンドリ術』でした!
スピードを意識して、目の前の仕事に一生懸命取り組んでいるはずなのにいっこうに仕事が終わらない……。そう溜息をついているビジネスパーソンに、「自分がやらなくてもいいこと」を決め、本当にやるべきことにだけ集中する習慣を教えてくれるのが本書。
ムダを減らしつつ成果を出すために大切なのは「8割やらない」ことを決めること。「8割やらない」を実践してより重要な2割のタスクに集中することで、効率よく全体の成果を出すことにつながるのです。「8割やらない」のスタートにはまず、やらないことリストを作りましょう。リスト作りに大切なのは、自分でやろうとする考え方を捨て、「他の人に頼めることではないか」という軸で考えることです。また「なぜ、やらなくてはいけないのか」とあらためて自問自答し、目標達成への必要性とも向き合うことが大切。具体的にやらないことを決めた後は、避けるべき行動をメモし、目につきやすい場所に置く。こうして「やらない」習慣の第一歩を踏み出しましょう。
さらに具体的なタスク効率化の方法や、細切れ時間の活用術など、多忙な毎日をかえるためのメソッドはあなたの毎日を少しずつ変えてくれるはずです。
週末ひとり時間、有意義に使えていますか?
第2位は、毎週末の過ごし方を提案してくれる『週末ひとり時間』です。
著者の池田千恵さんは、『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』がベストセラーとなった、朝活の第一人者。本書では平日は仕事で忙しいビジネスパーソンに、週末にひとり時間を確保してリフレッシュや自分磨きをするための時間術を提案します。
コートのクリーニングや銀行の振込、後回しにしている提出書類など、頭の中のモヤモヤ=「モヤ様」を書き出してみる。そんな時間の使い方も、素の自分でいられる「ひとり時間」ならではの過ごし方です。急に時間が空いた時に時間を有意義に使うための、「ひとり時間ができたらやりたいなリスト」を作ってみるのも良いでしょう。平日のうち思いついた「これいいな」「やってみたいな」と思ったことを溜めたメモを週末に眺め、10分コース、30分コース、1時間コースといったように、所要時間とともにリスト化しておけば、せっかくの週末の時間をダラダラと過ごすことを予防できます。
「一日まるごと『ひとり時間』を取る必要はありません。忙しい中、10分、15分単位でも、自分にとって心地よいことを選びとっていけばいいのです」と池田さんはアドバイスしてくれます。自分の頭の整理や、ワクワクする時間を過ごすための準備に、ぜひ本書を手に取ってみてはいかがでしょう。
Z世代との関係作りには、自身のアップデートが大切
第3位は、Z世代の部下を持つビジネスパーソンにイチオシの『新しい教え方の教科書』です。
デジタルネイティブであり、多様性重視が当たり前の中で褒めて育てる教育を受け生きてきたZ世代。そうした部下との関わり方に戸惑うビジネスパーソンも少なくありません。一方で彼らに寄り添い理解することで、人間関係にとどまらずこれからの職場の活性化や生産性の向上へとつながるのだと、本書は前向きに指南してくれます。
Z世代への教え方の基本は一から十まで丁寧に教えるのが重要。「背中を見て学べ」の考えは捨て、「目的は何か、何を準備すべきか、気を付ける点はどこか」といった詳細をきちんと伝え、最も正しく効率的な方法を伝えなくてはなりません。
そして、彼らが悩む時間を減らすためのフォローも重要です。良かれと思っての「わからないときは質問して」というフレーズ。仕事を始めたばかりのZ世代の部下にとっては、上司に何を聞いたらいいのかがわからないことが多いため、「〇〇のときには必ず声をかけて」と伝えるのがベストだとか。「この資料の文章に間違いがあると感じたら声をかけて」というふうに、具体的なアクションを指定する。そうすることで、上司自身も部下の疑問や不安に気づきやすくなります。
そこまでしないといけないの!?と感じる人もいるでしょう。しかし考えが違うからと切り捨てるのではなくZ世代の部下の考え方や苦手を知り、共感することで、働き方がアップデートされていくきっかけになるはずです。
いかがでしたか?
ランキングの上位を見てみると、仕事や思考の整理といった自身に向き合いアップデートしようとする読者の傾向がみえる結果となりました。どの書籍も、決して難しい内容ではなく、明日から毎日を変えられるヒントがたくさんあるので、ぜひ試してみてください。
少しでもあなたに合いそうな1冊があればお手にとっていただければ幸いです。
来月はどういった書籍が読まれるのでしょうか。ぜひ皆様も予想してみてください。
flier編集部
本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。
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