この記事は2024年7月11日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Slowlifetrader/stock.adobe.com)

2024年7月11日(木)の11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

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現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は38年ぶりの高値を前に足踏みしている。昨日10日(水)は161.81円前後まで上昇して今月3日(水)に付けた1986年以来の高値161.95円前後に迫ったが、本日11日(木)の米6月CPIを前に米長期金利が低下したため、あと10数銭が伸ばしきれなかった。

こうした経緯もあって、本日11日(木)のCPIにはより大きな関心が集まっているようだ。市場予想によれば総合が前年比+3.1%に鈍化する見込みで、食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+3.4%と3年ぶりの低い伸びだった前月に並ぶと見られている。コアCPIの予想以上の鈍化は利下げ観測を強めやすいため要注目だ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

先週の米雇用統計や今週のパウエルFRB議長の議会証言を経て、米金利先物はすでに9月利下げを8割方織り込んでいる。コアCPIが多少下振れしても、市場にとってサプライズにはなりにくいのではないだろうか。

この場合はクロス円の上昇が期待できることから、米ドル/円の下落圧力もそれほど強いものにはならないと見ている。一方で、コアCPIが予想に反して上振れするようなら、米ドル/円は162円台に上伸する可能性が高まることになるが、クロス円は反落する公算が大きいだろう。

▽米ドル/円 60分足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。