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(画像=ベースフード株式会社)
小林 紘子(こばやし ひろこ)
ベースフード株式会 社長室室長
1986年東京都出身。2012 年に東京大学大学院工学系研究科卒業後、外資系投資銀行やアパレルSPA、Amazonでストラクチャリング、海外事業、Planning、BI等を担当。
2018年に自らも商品の大ファンであったベースフードの将来性とミッションに惹かれ、入社。2019年よりCOO、2024年よりCFO、2024年9月1日より社長室室長に着任。
ベースフード株式会
当社は、「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに。」をミッションに掲げ、2016年にスタートしたフードテック企業です。
たんぱく質や食物繊維、26種類のビタミン・ミネラルなど1食に必要な33種類の栄養素がすべてとれる完全栄養の主食(※1)「BASE FOOD(べースフード)」を2017年より製造・販売。
日本における“スマートフード”完全栄養食のパイオニアとして、「かんたん・おいしい・からだにいい」のすべてをかなえる新しい主食を提案し、すべての人が食事を楽しみながら、健康があたりまえになる社会の実現を目指しています。

(※1) 1食分(BASE BREADは2袋、BASE PASTAは1袋、BASE Cookiesは4袋、BASE FOOD Deliは1袋、BASE Pancake Mixは1袋と卵Mサイズ1つ、牛乳(成分無調整)100mlを使用して調理した場合)で、栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・炭水化物・ナトリウム以外のすべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む

目次

  1. 現在までの事業変遷について
  2. 御社における小林様の役割について
  3. 小林様が意思決定の際に重要視をしている点について
  4. 小林様の思い描いている御社の未来構想について
  5. ZUU onlineユーザーならびにその他投資家へ一言

現在までの事業変遷について

ーー 早速ですが、小林様、現在までの事業の変遷について、御社の2016年の創業からの経緯やターニングポイントなどを教えていただけますでしょうか?

ベースフード株式会 社長室室長・小林 紘子氏(以下、社名・氏名略) :2016年に創業したベースフードですが、創業のきっかけは、代表の橋本が夢中になって仕事をしていたことに起因します。それ自体はとても良いことなのですが、一方で忙しい毎日の中で、健康的な食事と仕事の両立の難しさを感じていました。栄養バランスの良い食事が大切だとわかっていても、仕事終わりに自炊をしたり、栄養バランスを考えた食事をとる余裕がなかなかありません。

そんな中で、毎日食べる主食の栄養バランスが良ければ良いのでは、という考えからベースフードが生まれました。主食をイノベーションし、簡単で美味しく食べることのできる、完全栄養の主食を企画販売しています。

私がベースフードに入った時は、11人目のメンバーでした。当時はワンルームの部屋でソファーにぎゅうぎゅうになりながら、膝の上でパソコンを叩いているような状況でした。それぞれのメンバーが未経験のことに取り組みながら、試行錯誤していました。一方で、お客様から多大なるサポートと応援をいただき、商品やサービスの改善を繰り返し、毎年売り上げを伸ばしていきました。

ーー その中で、特にターニングポイントだったと感じる出来事はありますか?

小林 :ターニングポイントを挙げるのは難しいですが、ピンチがチャンスに変わることが多かったです。例えば、売り上げが伸び悩んだ時や出荷キャパシティが不足した時など、そういったピンチが成長のためのチャンスになりました。

財務状況が厳しくなった時は、コストダウンや見直しのきっかけになりましたし、出荷キャパシティが足りない時は、委託していたものを自社化するなどのきっかけになりました。また、商品のクオリティについても、お客様からのご指摘や発送が遅れたりするなどの、商品のトラブルがあった時にはそれらに対して真剣に取り組み、結果大きな改良につながったと感じています。

御社における小林様の役割について

ーー 直近では、50%を超える成長率を誇るベースフードにおいて、CFO(現社長室室長)という立場で具体的にどのような役割を担当されているのでしょうか?

小林 :会社の成長に合わせて、私の役割も目まぐるしく変わっていますが、現在(取材時)は統括と実行役を担当しています。私の大きな役割の一つは、実績数値やシミュレーションをもとに、ロジカルな意思決定ができるように準備することです。

ただ、これは私だけが意思決定するわけではなく、事実を集めて、みんながロジカルに意思決定しやすい土台を作ることが目的です。経営会議で代表や部門責任者が正しい判断ができるように、根回しや裏方の仕事も多く行っています。

二つ目の役割は、意思決定した内容が円滑に遂行できるように、オペレーションをサポートすることです。代表は未来のことや理想論に集中して欲しいため、私は実際にアクションする際の障害を解決する部分を担当しています。また、先読みして準備をすることやリスク回避の部分も担っています。例えば、起こらないと思われることでも、万が一に備えて考えておくことです。

まだまだ至らないところが多いですが、サポート役に回ることが私の役割であり、今回の取材のテーマである「影の参謀」という言葉にマッチしているかもしれませんね。

小林様が意思決定の際に重要視をしている点について

ーー ありがとうございます。CFOとCOOでは具体的に違う面もあると思いますが、今一番意識されていることや注力されていることはどうなっていますか?

小林 :やはり会社の規模が成長してきたことや、データ量が多くなったことから、社内判断だけではなく、社外に対してもきちんと説明ができるようにすることを意識しています。

また、私がオペレーションから抜けてしまうと実務が回らないという規模・ステージから、次にどういったことをした方がいいか、どういったものをもっと対外的に説明すべきかといったことに注力しています。

ーー CFOという立場から、投資をするか否か、ここを抑えるか否かといった判断があるかと思いますが、大事にしている指針があれば教えていただけますか?

小林 :もちろん売り上げや利益も大切ですが、それだけを追いかけていると何のためにこの会社や商品を作っていたのかわからなくなってしまうので、中長期的にやりたいことは何かという視点を持ち、それをもとに直近でやるべきことややらないことを判断しています。特に投資家さんには、その視点を重視して説明するようにしています。

ーー 具体的に中長期的な視点というのは、どれくらいをイメージされて活動されることが多いですか?

小林 :20年や30年先のことになると不確実性も高まってしまうので、まずは1年後のことを考えつつ、それが3年後や5年後につながっているかを現実的に計画するようにしています。直近数年分については、ユーザーや投資家とウィンウィンな関係になるように、意思決定と具体的なオペレーションを実行しています。

ーー 今後のM&Aやパートナーシップなど、ファイナンスを使った成長戦略について、時間軸も含めてお考えになっていることをお伺いできますか?

小林 :はい、そうですね。まずは黒字化を意識しており、公表している時期から大きくずれないようにと考えています。現時点で具体的なM&Aや資金調達の仕方については、外に言えるような段階のものはまだないのですが、基本的には良い商品を作り、成長を続けることで利益が出て、その利益を投資に回すというスタンスは変わらないので、それによって今後も成長していくつもりです。

小林様の思い描いている御社の未来構想について

ーー ベースフードの研究開発に携わるメンバーは全体の40%ほどを占めているとのことですが、御社が大事にしていることや今後の展望についてお聞かせいただけますか?

小林 :私たちの会社では、食品だけでなく、異なるバックグラウンドを持つチャレンジングな方々を集めています。そのため、食の産業の常識にとらわれず、イノベーティブなことを目指して試行錯誤しています。

ーー そういったイノベーティブな部分を支えるビジネスモデルについて、特に御社の強みは何でしょうか?

小林 :定期的なアップデートによって製品を改良していくことです。例えば、美味しさや食感を改良したり、製造工程の根本的な改良を行ったりしています。これによって、簡単で美味しく、体に良い製品を提供していくことを目指しています。

ーー 製造の中で一番大事にされているポリシーは何でしょうか?

小林 :まずは食品であるため、安全性とクオリティが大前提です。また、パートナー企業との協力によって、製造工程の改良や効率の向上にも取り組んでいます。

ーー 今後、御社がさらに成長していく上で、小林さんが考える課題や突破できれば飛躍が期待できるポイントは何でしょうか?

小林 :基本的には、美味しさや手軽さ、価格などを抜本的に改良し、多くの人に食べてもらうことが重要だと考えています。また、海外事業も展開しており、日本人だけでなく世界の人々の健康に貢献したいと考えています。

ーー 投資家向けのメディアとして、今後のファイナンスに関する考え方やリターンについてお聞かせいただけますか?

小林 :弊社はイノベーションを起こす会社であり、世界に通用するような成長を目指しています。短期的な利益を求めるのではなく、長期的な視点で成長を支えてくれる投資家にとって、弊社は魅力的な投資先だと考えています。

ZUU onlineユーザーならびにその他投資家へ一言

ーー 小林さん、今回のインタビューでは、投資意欲が高いユーザーに、どのような点に注目してほしいと思いますか?

小林 :まずは弊社の商品やサービスを実際に手に取って体験していただくことが大切です。資料はもちろんですが、各種メディアのインタビュー内容や弊社代表の発言にもぜひ目を通していただきたいです。

弊社の商品やサービスについて知っていただいた上で、私たちのビジョン、ミッション、バリューに共感していただければ幸いです。投資家として、ユーザーとして、ぜひ私たちを応援していただけると嬉しいです。

私たちは食のイノベーションを通じて、日本発で世界を変えていこうという会社です。どうぞ期待していただけると幸いです。

氏名
小林 紘子(こばやし ひろこ)
会社名
ベースフード株式会社
役職
社長室室長