60歳以上からはじめるローリスク投資|おすすめの証券会社や金融商品を解説
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60歳以上から投資をはじめることは、決して遅すぎることはありません。

厚生労働省によると、2023年の日本の平均寿命は、男性が81.09歳、女性が87.14歳です。

仮に60歳からNISAをはじめた場合でも、平均寿命を考慮すると数十年間の運用期間があります。

本記事では、60歳以上から投資をはじめる人におすすめの証券会社と金融商品を紹介します。

この記事でわかること
  • 60歳におすすめのネット証券はSBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、auカブコム証券
  • 60歳におすすめの金融商品は投資信託、ETF、円建て債券、金(ゴールド)投資
  • 60歳で投資をはじめるメリットは、老後資金が増える、社会とのつながりがもてる、など

目次

  1. 60歳以上におすすめのネット証券5選
  2. 60歳以上からはローリスク投資がおすすめ
  3. 60歳以上におすすめの金融商品
  4. 60歳からでもNISAをおすすめする理由
  5. 60歳で投資をはじめるメリット・デメリット
  6. まとめ

60歳以上におすすめのネット証券5選

60歳以上からはじめるローリスク投資|おすすめの証券会社や金融商品を解説
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60歳は、人生経験を活かして新たな挑戦を始められる、充実した時期です。

投資は、そんな60代の方々にとって、老後資金の安定化や豊かな生活の実現に繋がる魅力的な選択肢の一つといえるでしょう。

これまでの勤勉で安定した生活を送ってきた方々であればこそ、投資を通じて資産を増やし、よりゆとりある未来を設計することができます。

そこで、60歳以上におすすめのネット証券を紹介します。

SBI証券|ネット証券の最大手

SBI証券
出典:SBI証券

60歳以上で投資をはじめたい方におすすめなのがSBI証券です。

個人投資家に人気のあるネット証券会社としては、SBI証券と楽天証券が二大巨頭ですが、口座数ではSBI証券が100万口座以上も上回っています。

SBI証券の人気の理由の一つが売買手数料の低さです

たとえば、国内株式の現物取引と信用取引のどちらも売買手数料が完全無料となっています。

さらに、1株単位で取引できる単元未満株の売買手数料も完全無料です。

これらの特徴から、「売買手数料を抑えたい」という60歳以上の方に特におすすめしたい証券会社です。

「投資信託を購入したい」という60歳以上の方も多数いることでしょう。

SBI証券は、ネット証券の中で投資信託の取扱銘柄数がトップクラスであることもおすすめポイントの一つです。

【証券会社の基本情報】

口座数 投資信託の取扱銘柄数 株式売買手数料(国内)
1,196万口座 2,617本 ・現物取引:0円
・信用取引:0円
※口座数は2024年1月末時点(ブルームバーグ調べ)
※投資信託の取扱銘柄数と株式売買手数料は2024年10月5日時点(SBI証券公式サイトを参照)

・60代によるSBI証券の口コミ

この証券会社を選んだ理由:手数料の安さ/システムの安定性/サポートの充実度
評価:4
年齢:60歳~64歳
性別:女性
TVCMでも有名な会社ですので信頼できる証券会社です。サブで利用していますが、他よりも手数料の安さで加入しました。わからない事も電話して相談すると丁寧に分かるまで説明してくださいますので安心して利用できると思います。

この証券会社を選んだ理由:取引のしやすさ/システムの安定性/提供情報の充実度/サポートの充実度
評価:5
年齢:60歳~64歳
性別:男性
画面、入力手続等非常に便利です。利用者の立場に立った設計ができているように思います。
システムの安定性も評価できます。
手数料も他社に比べて安いように思います。
テクニカルな情報もしっかりしており、銘柄選択に重要な情報収集が可能となっています。

楽天証券|楽天ポイントで投資が可能

楽天証券
出典:楽天証券

60歳以上の方におすすめしたいネット証券会社が楽天証券です。

楽天証券は、SBI証券と並んで個人投資家に人気が高い証券会社です。

国内株式の売買手数料の条件はSBI証券とほぼ同じで、現物取引、信用取引、単元未満株のいずれも完全無料です。

SBI証券にはない魅力として、以下の金融商品を取引することで、楽天ポイントが貯まる点が挙げられます。

そのため、楽天ポイントを積極的に活用している60歳以上の方に特におすすめのネット証券が楽天証券です。

・投資信託
・国内株式(現物)
・米国株式(現物・円貨)
・バイナリーオプション

楽天ポイントがどれくらい貯まるかは商品ごとに異なりますが、たとえば、投信積立の場合、楽天キャッシュを利用すると積立額の0.5%が貯まります。

ただし、同じ投信積立でも楽天カードのクレジット決済を利用すると、条件が異なることがあります。

そのため、購入前に楽天証券の公式サイトなどで詳細を確認することをおすすめします。

【証券会社の基本情報】

口座数 投資信託の取扱銘柄数 株式売買手数料(国内)
1,048万講座 2,570本 ・現物取引:0円
・信用取引:0円
※口座数は2024年1月末時点(ブルームバーグ調べ)
※投資信託の取扱銘柄数と株式売買手数料は2024年10月5日時点(楽天証券公式サイトを参照)

・60代による楽天証券の口コミ

この証券会社を選んだ理由:手数料の安さ/利用特典の魅力
評価:4
年齢:60歳~64歳
性別:女性
ひさしぶりの証券会社です。積み立てNISA目的で開設しました。60代の私にでもわりと簡単にデビューできました。今はネットでいろいろと調べることができるので便利です。新たな事に挑戦するのは、新鮮ですね。

この証券会社を選んだ理由:手数料の安さ/利用特典の魅力/提供情報の充実度/取引のしやすさ
評価:4
年齢:60歳~64歳
性別:男性
他の証券会社と比べて手数料の安さが魅力です。楽天ポイントでも投資ができるし、専用のアプリでパソコンでもスマホでも売買できることが便利です。売買の仕方も簡単です。さらにさまざまな投資に関するセミナーも無料で開催されているので助かります。

マネックス証券|NTTドコモとの業務提携でサービスが拡充

続いてのおすすめはマネックス証券です。

マネックス証券は、2024年1月にNTTドコモと業務提携を開始し子会社となっています。

2024年9月27日からはdポイントを使った投信購入サービスの提供を開始するなど、NTTドコモの子会社となってことで、サービスの一層の充実が期待されています。

NTTドコモの携帯電話(スマートフォン)を利用されている方にはマネックス証券をおすすめします。

マネックス証券の特徴は、外国株式の取扱銘柄数が多いことです

米国株や中国株などの外国株式の取扱銘柄数は、合計で6,000を超えています。

これらの特徴を踏まえると、マネックス証券は、60歳以上で外国株式を含めて投資を本格的にはじめる人におすすめの証券会社といえます。

【証券会社の基本情報】

口座数 投資信託の取扱銘柄数 株式売買手数料(国内)
257万口座 1,767本 ・現物取引:最低55円〜
・信用取引:最低99円〜
※いずれも取引毎手数料コースの場合
※口座数は2024年1月末時点(ブルームバーグ調べ)
※投資信託の取扱銘柄数と株式売買手数料は2024年10月5日時点(マネックス証券公式サイトを参照)

・60代によるマネックス証券の口コミ

この証券会社を選んだ理由:手数料の安さ/取引のしやすさ/システムの安定性
評価:4
年齢:60歳~64歳
性別:男性
システムトラブルが、ほとんどなく安定しており信頼がおける。
パソコンの設定とかの問い合わせにも親切に対応してくれた。
入金、出金がスムーズに出来て買いたいときにすぐ買える。
銘柄検索が簡単にできるので便利です。

この証券会社を選んだ理由:取引のしやすさ/システムの安定性/利用特典の魅力
評価:5
年齢:60歳~64歳
性別:男性
一番気に入ったところはすべてスマホアプリで行える手軽さです。
自分が投資したいと思った時にすぐにできる証券会社であることと、他の証券会社のように担当者がいないので煩わしい人間関係を気にしなくていいので自分にとっては向いています。

松井証券|手厚いサポートが人気

松井証券
出典:松井証券

60歳以上から投資をはじめる方におすすめしたい証券会社の4つ目は松井証券です。

松井証券は、売買手数料0円(1日の約定代金合計50万円以下の場合)という革新的なサービスを先駆けて打ち出した業界のイノベーターです。

現在でも投資のプロや個人投資家から一定の支持を得ています。

また、松井証券の特徴として、個人投資家がスキルを向上させるための情報提供を積極的におこなっていることが挙げられます。

たとえば、投資信託やNISA、iDeCoなどの商品ごとの解説記事や、カリスマトレーダーやプロのアナリストによる実践で役立つ解説動画などが無料で提供されています。

これらの特徴を踏まえると、松井証券は、60歳以上で投資の知識をしっかり学びたいという人におすすめの証券会社といえます。

また、松井証券は問い合わせ窓口やWebサポートの評価が高いため※、「手厚いサポートを受けたい」という60歳以上の方にもおすすめです。

【証券会社の基本情報】

口座数 投資信託の取扱銘柄数 株式売買手数料(国内)
167万口座 1,700本以上 1日の約定代金合計50万円以下
・現物取引:0円
・信用取引:0円
※いずれも50万円超は有料
※口座数は2024年1月末時点(各社資料よりブルームバーグ調べ)
※投資信託の取扱銘柄数と株式売買手数料は2024年10月5日時点(松井証券公式サイトを参照)

・60代による松井証券の口コミ

この証券会社を選んだ理由:取引のしやすさ
評価:4
年齢:60歳~64歳
性別:男性
松井証券の口座を持っています。おおむね、資産形成に関して良好な情報を提供し、手助けする安心できる企業様です。
本件とはあまり関連性はないですが、企業ロゴの丸に漢字の六、深い意味、長い歴史があると思いますが、どのような意味があるのか、ご存知の方ご教授願います。

この証券会社を選んだ理由:サポートの充実度
評価:4
年齢:60歳~64歳
性別:女性
初心者に優しいのでNISAも開設しました。くだらない質問でも優しくおしえてもらえる電話サポートが役立ってます。
一日信用取引で、デイトレードも楽しんでいます。つながりにくいとのコメントありましたが、時間によるのではないかと。何度も利用しましたが3分も待ちませんでした。

auカブコム証券|auユーザーなら迷わずここ

60歳以上から投資をはじめる方におすすめしたい5つ目のネット証券がauカブコム証券です。

auカブコム証券はMUFGグループとKDDIグループの共同出資で2019年に設立されました。

投資信託の積立などでPontaポイントが貯まり、au PAYカードと連携することで還元率がアップするなど、auユーザー向けの特典が充実しています。

こういった背景を踏まえると、auカブコム証券は「安定した経営基盤の証券会社で投資をはじめたい」という人におすすめです。

auカブコム証券の特徴は、KDDIグループが関わる証券会社であるため、スマホでの取引がしやすい点です。

使い勝手のよいアプリを提供しており、資産状況の把握や銘柄検索、購入(通常購入・積立購入・NISA購入)などをスムーズにおこなうことができます。

auカブコム証券のもう1つの特徴として、100万円以下の株式売買手数料が0円であることが挙げられます(1日定額手数料の場合)。

「100万円以下の投資取引が中心」「手数料無料の証券会社がいい」と考える60歳以上の方には、auカブコム証券がおすすめです。

【証券会社の基本情報】

口座数 投資信託の取扱銘柄数 株式売買手数料(国内)
152万口座 1,800本以上 1日定額手数料の場合
・現物取引:0円
・信用取引:0円
※いずれも100万円超は有料
※口座数は2024年1月末時点(各社資料よりブルームバーグ調べ)
※投資信託の取扱銘柄数と株式売買手数料は2024年10月5日時点(auカブコム証券公式サイトを参照)

・60代によるauカブコム証券の口コミ

この証券会社を選んだ理由:取引のしやすさ/手数料の安さ/システムの安定性
評価:4
年齢:60歳~64歳
性別:男性
おおむね使いやすいと思います。ただ定期的にメンテナンスが入るのですが私の都合の良い時間にメンテナンスに入ることが多くて、仕事の合間に売買するのに不都合が出ることがあります。手数料は最安値でではないかも知れませんが、入力はしやすいです。

この証券会社を選んだ理由:サポートの充実度/取引のしやすさ
評価:4
年齢:60歳~64歳
性別:女性
auユーザーであるところから利用を決めた。大手企業の運営なので安心である。
まだ勉強中なので株の売り買いをする自信が無く実践していないが、ポンタポイント運用で慣れてきたので、株の購入を具体的に進めているところである。

60歳以上からはローリスク投資がおすすめ

60歳以上からはじめるローリスク投資|おすすめの証券会社や金融商品を解説
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証券口座を開設したら、次にやるべきことは金融商品選びですが注意点もあります。

それは、短期間での大儲けを狙わず、ローリスク・ローリターンに撤することです。

なぜなら、60歳以上は投資によって資産を減らした場合に、それを取り戻す期間が限られるからです。

たとえば20代や30代であれば投資に失敗しても、長い期間をかけてそれを取り戻す時間的な余裕があります。

しかし、60歳以上の場合、投資に失敗すると老後生活の破綻に直結してしまう可能性があります。

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60歳以上におすすめの金融商品

60歳以上からはじめるローリスク投資|おすすめの証券会社や金融商品を解説
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具体的に、60歳以上の投資をはじめる方におすすめのローリスク・ローリターンな金融商品をご紹介します。

いずれも一般的な証券会社で取り扱っている金融商品になります。

1.投資信託(インデックスファンドなど)

60歳以上で投資をはじめる方におすすめの金融商品の1つ目は、投資信託です。

投資信託は、たくさんの人から集めたお金をまとめて、プロの運用者が株式や債券などに投資し、その運用成果を投資家に分配する金融商品です。

投資信託のメリットは、少額から始められ、プロに運用を任せられること、そして複数の銘柄に分散投資できることです。

ただし、一口に投資信託といっても多くの銘柄があります。

なかにはハイリスク・ハイリターンの銘柄も含まれますので、選ぶ際には注意が必要です。

たとえば、投資信託の中でローリスク・ローリターンとされる種類には、以下のようなものがあります。

種類 特徴
インデックスファンド ・市場全体の動きを示す指数に連動することを目指す投資信託
・指数の例は、日経平均株価やNYダウ、TOPIXなど
債券型ファンド ・主に国債や社債に投資する投資信託
・株式型に比べてリスクが低い傾向
バランス型ファンド ・株式と債券を組み合わせた投資信託
・債券の比率が高いほど保守的な運用になる

これらの投資信託は、リスクを抑えたい投資家にとって魅力的な選択肢になりえます。

ただし、投資ですから元本保証はないなどのリスクが伴うため、十分な商品の理解と余裕資金でおこなうことをおすすめします。

2.ETF(上場投資信託)

手数料の低さを重視する60歳以上の方には、ETF(上場投資信託)もおすすめです。

ETFは、投資信託と同じく、複数の投資家から集めた資金を運用する金融商品ですが、いくつか違いがあります。

大きな違いとしては、ETFは証券取引所で株のように売買できるため、いつでも売買できるという点です。

また、ETFは一般的に信託報酬が低い傾向にあります。

投資信託とETFの違いをまとめると以下になります。

項目 投資信託 ETF
定義 複数の投資家から集めた資金を、プロの運用者が株式や債券などに投資し、その運用成果を投資家に分配する金融商品 株式のように証券取引所に上場されており、株価指数など特定の指数に連動する運用成果を目指す投資信託
購入方法 証券会社などを通じて、基準価額に基づいて購入 証券取引所で、株式と同様に売買注文を出す
取引単位 1口単位で購入 1株単位で購入
取引時間 証券会社が設定する取引時間 証券取引所の取引時間
手数料 購入時・売却時に手数料が発生 購入時・売却時に手数料が発生、ただし信託報酬は投資信託に比べて低い場合が多い
運用 アクティブ運用(市場平均を上回ることを目指す)とインデックス運用(特定の指数に連動することを目指す)の両方がある 主にインデックス運用
透明性 基準価額は1日1回算出され、公開される リアルタイムで株価が変動し、透明性が高い
メリット 少額から投資できる、プロに運用を任せられる、分散投資ができる 流動性が高く、手軽に売買できる、信託報酬が低い場合が多い
デメリット 流動性が低い、手数料が高い場合がある、基準価額が1日1回しか変わらない 価格変動が激しい、指数に連動するため、市場全体が下落すると損失が出やすい
※ETFの銘柄数は、日本取引所グループ「レポート-銘柄数」(2024年9月24日更新)より
※投資信託の銘柄数は、(一財)投資信託協会「投資信託の全体像(純資産総額・ファンド本数)」(2024年7月分)より

両者の違いは、知識だけだと実感しにくいかもしれません。

まずは少額で購入してみて違いを理解するのがおすすめです。

3.円建て債券

60歳以上で投資をはじめる方には、円建て債券もおすすめです。

国債や社債などの債券は、投資信託や株式と比べてリスクが低いとされています。

その理由は、購入時に将来受け取る利金や償還金の額が固定されているためです(固定金利/為替リスクなしによる運用の場合)。

また、財政が比較的安定している国や企業が発行する債券は、債務不履行のリスクが低いです。

さらに、元本割れのリスクを軽減したい60歳以上の方には、円建て債券がおすすめです。

債券には大きく「円建て債券」と「外貨建て債券」があります。

円建て債券はその名のとおり、円を基準にして運用する債券です。

為替によって、利金や償還金の額が変動するリスクがないのが特徴です。

円建て債券 外貨建て債券
メリット 為替リスクがないため安定性がある 為替変動により、為替差益を得られる可能性がある
デメリット 外貨建て債券と比較して低金利の傾向がある 為替変動により、為替差損が発生する可能性がある

4.金(ゴールド)投資

60歳以上で投資をはじめる方には金(ゴールド)投資もおすすめです。

金投資は、購入した地金(純金)の価格が上昇するとその分が利益になるというシンプルな仕組みです。

そのため、「複雑な仕組みの投資商品は苦手」という60歳以上の方に特におすすめです。

金投資の特徴は、インフレが強まるほど価格が上昇しやすいことです。

インフレ時に現金で資産を持っていると実質的な価値が目減りしやすいですが、金や不動産で持っていると価値を維持しやすいといえます。

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60歳からでもNISAをおすすめする理由

金融庁によると、2024年6月末時点でNISAの口座数は、2,427万口座あります。

そのうち、60歳代以上が占める割合は32.3%※であり、NISA口座を持っている人の約3人に1人が60歳以上です。

NISAの「株式や投資信託で得られた利益を非課税で受け取ることができる」というメリットは、世代を問わず享受できます。

NISAを最大限に活用して老後の生活を充実させましょう。

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60歳で投資をはじめるメリット・デメリット

60歳以上からはじめるローリスク投資|おすすめの証券会社や金融商品を解説
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ここでは、60歳で投資をはじめるメリットとデメリットを解説します。

60歳で投資をはじめるメリット

60歳で投資をはじめるメリットは以下のとおりです。

・1.老後資金が増える

60歳からの投資は、老後資金を増やすための有効な手段です。

預金だけではなかなか増えないお金を、投資を通じて働かせることで、物価上昇に負けない生活を送るための基盤を築くことができます。

特に、株式や投資信託など、比較的高いリターンが期待できる商品への投資は、老後資金の底上げに大きく貢献する可能性があります。

・2.生活に張りが出る

投資は、単にお金を増やすだけでなく、日々の生活に張りを持たせる効果も期待できます。

経済ニュースに目を向けるようになり、世の中の動きを敏感に捉えることができるようになるでしょう。

また、投資に関する知識を深めることで、自己成長を実感し、より充実した毎日を送ることができるはずです。

・3.社会とのつながりがもてる

投資を通じて、さまざまな人との出会いや交流の機会が増える可能性があります。

投資セミナーに参加したり、投資コミュニティに属したりすることで、新しい知識や情報を共有し、人脈を広げることができるでしょう。

社会とのつながりを維持することは、心身ともに健康な老後を送る上で非常に重要です。

・4.インフレ対策になる

物価が上昇するインフレは、お金の価値を下げてしまいます。

投資は、インフレによる資産の目減りを防ぐための有効な手段の一つです

株式や不動産など、物価の上昇率を上回るリターンが期待できる資産に投資することで、インフレに打ち勝つことができます。

60歳で投資をはじめるデメリット

メリットだけでなく、当然デメリットもあり、それを把握せずに投資をはじめるのは危険です。

デメリットを理解しておくことで、安全でリスクの少ない投資をおこなうことが可能になります。

60歳で投資をはじめる主なデメリットは以下のとおりです。

・1.元本割れのリスクがある

投資は、元本保証ではありません

市場の変動によって、損失が出る可能性も高いです。

特に、株式や投資信託など、変動の激しい商品への投資は、大きな損失につながるリスクもはらんでいます。

・2.常に知識と情報を収集する必要がある

投資は、金融商品の知識や経済に関する情報収集が不可欠です。

さまざまな金融商品の中から自分に合ったものを選び、適切なタイミングで売買するためには、常に最新の情報を把握し、分析する必要があります。

しかし、高齢者にとっては、これらの情報を収集し、理解することが負担になる場合もあります。

・3.体力と精神力が必要

投資は、市場の変動によって精神的な負担がかかることがあります。

特に、相場が大きく下落した際には、大きなショックを受ける可能性があります。

また、投資に関する情報収集や判断には、ある程度の体力と集中力も必要です。

高齢者にとっては、これらの精神的な負担や体力的な負担が大きい場合があります。

まとめ

60歳以上からはじめるローリスク投資|おすすめの証券会社や金融商品を解説
(画像=UTS/stock.adobe.com)

60歳以上で投資をはじめる場合、ネット証券会社がおすすめです。

60歳以上からの投資では、老後資金を目減りさせないようローリスクに徹してください

証券会社の口座を開設した後は、ローリスクの金融商品をまずは少額購入して運用することをおすすめします。

本間貴志
本間貴志(著者)
金融・不動産ライター。ビジネス書/実用書制作のプロ集団、アスラン編集スタジオの社員ライターを経て2016年に事務所を設立。これまでに著名人、起業家、エグゼクティブ層など800名以上のインタビュー実績がある。保有資格は、賃貸不動産経営管理士、WEBライティング実務士、SEO検定1級など。

(提供:ACNコラム