この記事は2025年2月18日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=picture cells/stock.adobe.com)

2025年2月18日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週の米ドル/円相場のテーマは「日銀の追加利上げ観測とトランプ米大統領発言に注目」と考えている。

現在は単純に日銀の外堀を埋めに来ており、コンセンサスを作りに来ている状況で、日本の経済指標が現状、明らかに利上げしても問題無いという流れになっている。これはおそらく、米国からの外圧があるのだろう。米国にとっては、ドル高よりドル安の方が輸出もしやすく、都合が良い。

また日本はこれまで意図して円安に持って行っていたわけではないが、円安が進んだ際、介入という形をとっていた。しかし、介入をするということは手持ちのドルを売る訳で、ドルは米債に流れているケースが多く、米債を売るということはつまり、価格の下落で長期金利上昇となる。しかしながら、ベッセント米財務長官、トランプ米大統領はともにドルの長期金利上昇には反対派な訳だ。

先月1月末に加藤財務大臣兼金融担当大臣はベッセント米財務長官とオンラインで日米財務大臣会談を行なったが、おそらくこれも日本の金利上昇の流れの外圧となったのだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、150.50~154.00円。

現在の米ドル/円はダウンサイドリスクがあるため、戦略的には引きつけて154円に近い153円台で売り場探しをしたい。

また少し先の話だが、前述した流れから日米金利差が縮小し、夏以降は140円台もあるのではないだろうか。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。