外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年4月15日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼14日(月)の為替相場
(1):スマホは半導体関税の対象、米商務長官「今後1、2カ月以内」
(2):米大統領、導入予定の半導体関税措置 「来週中にも発表」
(3):中国輸出大幅増
(4):関税が景気後退を招く場合は早期利下げを支持

▼14日(月)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:上値の重い展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

14日(月)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:14日(月)午前7時00分~15日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):スマホは半導体関税の対象、米商務長官「今後1、2カ月以内」

東京市場オープン前のオセアニア市場でラトニック米商務長官の発言が伝わった。長官は、トランプ政権が前週末にスマートフォンなどの電子機器を相互関税の対象から除外すると発表したことについて「恒久的な除外ではない。これらの分野については各国との交渉で譲歩することはないと明確にしたまでだ」と述べた。その上で、除外した電子機器は今後発動を予定している半導体関税の対象とする方針だとし、1~2カ月以内に発動する見通しを示した。

(2):米大統領、導入予定の半導体関税措置 「来週中にも発表」

トランプ米大統領は「半導体への関税は遠くない将来に発動する」と発言。税率についても「来週中には発表するつもりだ」と述べた。一方で「ある程度の柔軟性を示さねばならない」と話し、減免措置を検討する考えを示唆した。

(3):中国輸出大幅増

中国3月貿易収支は1026.4億ドルの黒字となり、黒字額は市場予想(751.5億ドル)を上回った。輸出が前年比+12.4%と大幅に伸びたことが背景。トランプ米政権による4月2日の大規模な関税引き上げを前に、中国の輸出業者が出荷を急いだと見られる。

(4):FRB高官、関税が景気後退を招く場合は早期利下げを支持

米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は「新たな関税政策は、米経済に対する過去数十年で最大の衝撃の一つ」とし、多くの不確実性が存在していると指摘。FRBは現在、米経済が「地面を這うようなスピード」に減速し失業率が5%に上昇するというシナリオと、 経済情勢は数週間前の予想とほとんど変わらないという2つのシナリオの間で板挟みになっていると述べた。今後、関税措置の全てが実施され、経済が著しく減速し「景気後退入りの恐れがある場合、自分自身のこれまで予想よりも早い時期に、より大きな度合いでの利下げを支持する」と述べた。一方で関税率が平均10%程度に抑えられれば、金融政策の見通しは一連の関税措置が発表される前の3月1日以前の予想とそれほど変わらない公算が大きいとした上で「この場合は利下げが検討されるのは下半期になる」との考えを示した。