この記事は2025年6月4日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

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2025年6月4日(水)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
今週注目のECBは、今月が最後の容易な利下げになるとの見方が増えている。ECBは過去1年で7回もの利下げを実施した。この間、利下げに関して政策委員会内での対立はなし。
今月の利下げで中銀預金金利は2.00%となる。その後については、一部の政策委員は欧州各国政府による財政支出加速を懸念し、2%を下限にすべきだと考えているようだが、さらなる成長を求め、下支えを求める声も拡大。
物価については、トランプ米大統領の関税政策がユーロ圏の物価にどう影響するかがポイント。
現在の為替相場の戦略やスタンス
こうした流れの中、今回のECBの利下げが最後になる可能性があり、それがユーロ/米ドル上昇トレンド回帰へのきっかけになるかもしれない。つまりドル安継続。
米ドル/円に関しては、142.00円を割り込むのに一定の時間がかかりそうなので、これまでと変わらず辛抱強く戻り売りスタンス継続。
今週は円がらみよりもユーロ/米ドルや米ドル/スイスのほうがボラティリティが高まりそうなので、こちらでのドルショートのほうが効率的だろうか。
▽ユーロ/米ドル 日足チャート

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*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。