この記事は2025年6月26日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Hubert/stock.adobe.com)

2025年6月26日(木)の午前11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は昨日25日(水)の海外市場で145.90円台に上昇する場面もあったが、本日26日(木)の東京市場で再び145円台を割り込んでいる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日26日(木)朝方、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が「トランプ大統領はFRB議長の早期指名を検討している」と報じたことでドル売りが入ったと見られる。

WSJによれば、次期議長の指名は9月ないし10月までか、それよりも早い今夏に前倒しになる可能性もあるとのことだ。

パウエル氏の任期は来年5月まで残っているため、報道が事実なら後任の指名としては異例の早さとなる。

トランプ米大統領が、自身の利下げ要求に耳を貸そうとしないパウエル氏に対する圧力を強めていることは想像に難くない。任期中の「解任」は法的にできそうにないことから、早めに後任を決めてパウエル体制をレームダック化してしまおうということだろう。

ただ、トランプ氏は今月6日に「次期議長は『すぐ』明らかになる」と述べており、WSJの報道に特段の目新しさがある訳ではない。

短期的にはドルの上値を抑えることになるだろうが、市場はトランプ氏ならやりかねないと見ている公算が大きく、ドルにとって強いネガティブ・サプライズにはならないだろう。

仮にドル安が進むとしても、その受け皿として買われるのは実質金利が大幅なマイナスの円ではなく、景気回復や利下げの打ち止めが期待されるユーロになる可能性が高そうだ。

▽ユーロ/米ドル 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。