この記事は2025年8月6日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

2025年8月6日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
先週1日(金)の米雇用統計ショックから、米ドルはダウンサイドに警戒をしたい。
米雇用統計では、大幅な下方修正にも驚かされたが、トランプ米大統領が労働統計局長を解任するという暴挙に出たこともドル売りに拍車をかけている。
今後、統計データという米経済の根本を表す数字の信頼性が揺らぐ事になれば、ドル離れが続く可能性も否定できない。
また、トランプ米大統領は、辞任したクーグラー理事の後任を週末までに人選するとしており、ハセット氏やウォルシュ氏といった候補者の名前を見るに、こちらもドル安イベントだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米労働市場にも陰りが見えたことで、次回FOMCの利下げ確率は95%以上まで跳ね上がっており、足元はドル売りの目線になる。
ただし、円に関しても日銀のハト派スタンスやポスト石破をめぐり円安懸念もぬぐえず、米ドル/円は方向感をつけにくい。消去法的ではあるが再びユーロが選考される可能性がある。
ユーロ/米ドルのチャートを見ても下落の流れは一旦止まっており、どこまで反発できるかに着目したい。上値はECBから高値警戒発言が出てくる1.18ドルは重いので、短期的には7月1日の高値1.1829ドルから8月1日直近安値1.1388ドルの78.6%戻しの1.1735ドルをターゲットとしたい。
▽ユーロ/米ドル 日足チャート

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。