本記事は、與良 だいち氏の著書『1人起業家マインドセット 「好き」を「稼ぎ」に変えるすごい働き方』(明日香出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。

1人起業家マインドセット 「好き」を「稼ぎ」に変えるすごい働き方
(画像=metamorworks/stock.adobe.com)

なぜ、「好きなことがわからない」のか?

1人起業家のタネは、自分の好きなことの中にあります
でも、「自分の好きなことがわからない」と言う人が少なからずいます。
そんなふうに思ってしまう人は、何らかの思考のブロックが無意識に自分に働いてしまっているのかもしれません。
本当は好きなことがあるのに、それが仕事になんてなるわけがない、と思い込んでいるのです。

いったん仕事のことは保留しておき、自分は何が好きなのか、落ち着いて思い出してみましょう。
今好きなものが思い浮かばなければ、過去にさかのぼって、子どものときに好きだったことを思い出してみてください
わくわくしたこと、ときめいたこと、夢中になったこと、没頭したこと、何かしら思い出せるはずです。
8歳頃までに好きだったことが重要といった話を聞くことがあるかもしれませんが、年齢にとらわれなくていいです。中学時代、高校時代に好きだったこと、没頭していたことで、全然オーケーです。

…… そういえば自分は、学生時代、映画が好きだった。
思考のブロックが働いてしまう人はこのとき、「でも、今さら映画を仕事にするなんて不可能だ」と考えて、あっさり自分の好きなことを手離してしまうのです。
そうではなく、「好き」という感情をより深く分析してみると、そこに1人起業家のタネが埋まっていることがあります。

「好き」を3つの視点から分析してみる

ひと口に「好き」といっても、3つのパターンの「好き」に分類ができます。
対象のコンテンツ(内容)が好きなのか、対象を取り扱うプロセス(過程)が好きなのか、対象がもたらすパーパス(目的)が好きなのか、です。

映画を例に考えてみましょう。
映画制作や役者に興味がある人は、コンテンツが好きだということです。
映画のレビューを書いたり、配給や宣伝など映画に関わる仕事に興味がある人は、プロセスが好きだということです。
映画を観て得られる感動体験に興味がある人は、パーパスが好きだということです。
これら3つは厳密に区分できるものではありませんが、「映画が好き」というとき、自分の「好き」は、この3つのどこに向けられたものか分析してみると、自己理解が進みます。
すると、コンテンツが好き、それ以外は考えられない、という人は稀なのではないでしょうか。
コンテンツ制作者を目指すのはハードルが高くても、プロセスに関わることを仕事にするのは、どんなジャンルでも十分可能です。

さらに踏み込み、パーパスが自分の「好き」なのだとしたら、1人起業家のタネになる可能性はさらに高くなります
自分は必ずしも映画に限定しておらず、「感動体験を提供するのが好き」だということに気づけ、「感動体験を届ける起業をしよう」と思考をジャンプさせることができるからです。
ここでは映画を例としましたが、あなたにとっての「好き」も、同じように分析してみましょう。
それだけで、「好きなこと」の捉え方が変化してきます。

1人起業家マインドセット 「好き」を「稼ぎ」に変えるすごい働き方
(画像=1人起業家マインドセット 「好き」を「稼ぎ」に変えるすごい働き方)

行動してみたら見つかる「好き」もある

好きなことが見つからない人は、なんとなくでもいいので行動してみることをおすすめします。「なんかいいかも」程度の直感で、実際にやってみるのです。

そもそも、好きな仕事には2パターンあります。
もともと好きだったことを仕事にするパターンと、やっていくうちに好きな仕事になるパターンです。
起業をサポートしてきた人たちの傾向を見ると、後者の割合は決して低くないと感じています。
僕自身、最初のうちはコンサルティングになんの興味もありませんでしたが、やっているうちにそのおもしろみがわかってきて、今は大好きな仕事になりました。

趣味と同じです。最初から「好き」という趣味はありません。実際にそれを体験してみて、初めてそのおもしろさに気づき、好きになっていくのが通常です。
仕事についても、趣味と同じように、さまざまなことを体験すれば、やがて「好きな仕事」が見つかると言えます。
直感に従って、毛嫌いしないでやってみることも、好きな仕事を見つけるアプローチとなるでしょう。
1人起業家ならば、大きなリスクがないので、さまざまなことにチャレンジできます。

1人起業家マインドセット 「好き」を「稼ぎ」に変えるすごい働き方
與良 だいち(よら・だいち)
1974年東京都生まれ、早稲田大学商学部卒業。伊藤忠商事、アクセンチュア戦略グループなどを経て、2013年にクラウドベンチャー「エール株式会社」を創業し、2017年に同社を売却。その後、発達障がい児向け眼鏡、障がい者就労支援型養鶏場などの社会課題解決型事業、眼鏡とスピリチュアルを融合した新コンセプトの「チャクラグラス」、空海と仏具をモチーフとしたジュエリーブランド「c∞cai(クーカイ)」を連続的に立ち上げ、社会貢献と独自性あるビジネスを両立する独特な事業モデルを展開している。連続起業家として活躍する傍ら、執筆や講演活動にも力を注ぎ、途上国の視力支援プロジェクトを立ち上げるなど社会貢献活動にも取り組んでいる。著書に『他人の思考の9割は変えられる』(マイナビ)、『もっと自分らしく行動したい人の決める技術』(秀和システム)、『自己変態理論』(DIYマーケティングラボ)がある。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます。
1人起業家マインドセット 「好き」を「稼ぎ」に変えるすごい働き方
  1. 「人生100年時代」の働き方革命! 1人起業家という生き方
  2. 3つの視点で「好きなこと」を発見する方法とは
  3. 直感を信じて人生を切り開く「仮決め」の法則
  4. 普通の人が「ブルーオーシャン」を見つける魔法とは
  5. 「自分だまし力」で未来の自分をつくる方法とは
ZUU online library
(※画像をクリックするとZUU online libraryに飛びます)