この記事は2025年8月28日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

2025年8月28日(木)の午前9時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日27日(水)の米ドル/円相場は147円台前半でほぼ横ばいの着地となった。月末需要と見られるドル買いで148円台に乗せる場面もあったが、ロンドン・フィキシング通過後に失速。
日足は上ヒゲが目立つ十字線で引けており、あらためて上値の重さを示唆した。トランプ米大統領によるFRBへの過剰な干渉もあって、市場は9月利下げを意識せずにはいられないようだ。
もっとも、米金利先物は9月の25bp利下げを9割方織り込み済みであることから、利下げ観測によるドルの押し下げ余地は小さいと言えるだろう。
なお今月14日(木)、25bp利下げの織り込みが一時100%を超えた(50bp利下げを一部織り込んだ)際に米ドル/円が付けた安値は146.21円前後だった。この動きから、25bpの利下げをいくら織り込んでも50bp利下げの織り込みが高まらない限り、146円台を割り込む可能性は低いと推測できる。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今後、市場の利下げ織り込みに大きな影響を及ぼし得る材料は、明日29日の米7月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)、もしくは来週9月5日に発表される米8月雇用統計となる。
本日28日(木)のNY市場では米新規失業保険申請件数が発表されるが、これによって利下げ観測が大きく変化する公算は小さく、米ドル/円相場は147円台を中心とするレンジ取引が続きそうだ。
▽米ドル/円 日足チャート

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。