この記事は2025年9月18日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

2025年9月18日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
本日18日(木)日本時間未明、FOMCは市場予想通りに25bpの利下げを決定した。一方、声明で「雇用の下振れリスク」を強調した上に、年内のこり2回のFOMCで合計50bpの利下げ見通しを示すなど、市場が想定していた以上にハト派に傾斜した印象だ。
もっとも、パウエルFRB議長は、今後の金融政策について「会合ごとに判断していく」とした上で、「今回の決定はリスク管理の利下げと考えてよい」、「金利を巡り性急に行動する必要はない」などと発言。FOMC声明や金利見通しほどにはハト派に傾斜しなかった。
これらを受けて米/ドル円は乱高下したが、終わってみれば前日比0.4%高い147.00円付近でクローズ。ひとまず材料は出尽くしたとの見方からショートカバーが優勢だったと見られる。
現在の為替相場の戦略やスタンス
FOMCが示した年内の利下げ見通しについては、今後発表される雇用関連のデータがカギとなるだろう。
まずは、本日18日(木)のNY市場で発表される米新規失業保険申請件数(前週分)に注目したい。市場予想は24.0万件となっており、前回の急増(26.3万件)はレイバーデーの祝日によって歪みが生じたための一時的なもので、今回は通常の軌道に戻ると見られている。
それだけに、予想を上回った場合は雇用情勢の悪化が意識されやすく、あらためてドルが売られる可能性もある。ただし、市場は次回10月FOMCにおける0.25%利下げをすでに8割方織り込んでいることから、米ドル/円の深押しには繋がらない公算が大きい。
日銀は明日19日(金)の金融政策発表で利上げを見送り、追加利上げに前向きな姿勢を示す可能性は低いと見ている。そのため、仮に米ドル/円が再び145円台に差し込むようなら押し目買いの好機になると考えている。
▽米ドル/円 日足チャート

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。