この記事は2025年10月29日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Generative AI/stock.adobe.com)

2025年10月29日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週の注目はまず日米首脳会談。報道を見る限り、日米両首脳の関係は親密で、初会談としては上々の滑り出しとなったと見る。

両首脳は、強い愛国心や保守的な価値観で通じる部分が多く、共通の話題も豊富だったはずだ。また、両者とも安倍元総理を尊敬している点も、関係構築を後押ししたと考える。

具体的には、高市総理が対GDP比2%への防衛費増額を前倒しで進める意向を示していることなどが挙げられる。

これらは今後本格的に具体化していくテーマだが、初の首脳会談としては成功といってよいのではないだろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

マーケットが注目しているのがベッセント米財務長官の発言。

下記の財務省関連の会談報道を受け、151円ミドルレベルまで円高が進行している。

米財務省がベッセント、片山両氏の会談についての声明を発表。
ベッセント氏はまた、「アベノミクス導入から12年が経過し、経済環境が大きく異なる中で、健全な金融政策の策定とコミュニケーションが、インフレ期待を安定させ、過度な為替変動を防ぐ上で重要な役割を果たす」と強調。

(出所:ブルームバーグ)

こうしたニュースが中期の円安トレンドを転換させるとは考えていないが、「高市トレード」でいったん153円台まで急騰していたこともあり、調整のきっかけにはなり得ると想定している。

ベッセント発言を受けていったん調整局面に入る可能性が高いと見ているため、米ドル/円、クロス円は、丁寧に押し目買いスタンスで臨みたい。

▽米ドル/円 日足チャート

251029nishiharaS
(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。