この記事は2025年11月6日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=MdAnisur/stock.adobe.com)

2025年11月6日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日5日(水)の米ドル/円は一時152円台に差し込んだものの、海外市場で154円台に切り返す展開だった。切り返しも鮮やかだったが、それ以上に印象的だったのは日経平均が一時2400円(▼4.7%)の大幅安にもかかわらず米ドル/円の下落がわずか70銭(▼0.46%)にとどまったことであった。

五十日で実需筋の円売りニーズが根強かったのと同時に、短期筋の円ロングが溜まっていたため円を売り戻す需要が強かったものと見られる。

いくぶん特殊な事情があったにせよ、もはや円はリスク回避で一方的に買われる通貨ではなくなったことを物語る動きだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日6日(木)も株式市場は世界的に不安定な相場展開が続く可能性があるが、それでも米ドル/円の下値は限定的と見ておきたい。

一方で、株価の持ち直しが鮮明となれば4日(火)に付けた約9カ月ぶり高値の154.48円前後を上抜けて155円台を窺う展開になることも十分に考えられる。

仮に東京市場で円安に振れれば、財務省筋などからけん制発言が出ることも考えられるが、実弾介入の現実味が薄い中での口先介入では効果は限定的だろう。

なお、本日6日(木)のNY市場では米10月チャレンジャー人員削減数が発表される。

普段はさほど注目されない経済指標だが、米政府機関の一部閉鎖により公的な労働統計の発表が止まっているだけに市場の関心を引きやすいと考えられる。

ドル買戻しの流れが続くかどうかの観点から注目だ。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。