本記事は、石川 和男氏の著書『要領がいい人が見えないところでやっている50のこと』(明日香出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。
無駄な会議をなくす!
あなたの会社、会議の目的は明確になっていますか?
「会議は無駄だ」「会議が残業の原因だ」「会議は悪だ」といった非難をよく耳にしますが会議はチームで問題を解決し、意思決定をし、会社の方針を明確にするために必要なのです。
さらに、新しいアイデアや企画が生まれる場でもあります。
要は、いい会議と悪い会議を区別し、悪い会議をなくしていけばいいのです。
「会議」といっても、いろいろな種類があります。
まずは、どんな会議を行うのかを明確に決めて、全員にしっかり伝えることで、時間の無駄を省けます。
| ステータス会議 | プロジェクトの進み具合を報告し、次のステップを計画するための会議 |
| ブレインストーミング会議 | 新しいアイデアや解決策を見つけるために自由討論を行う会議 |
| 意思決定会議 | 重要な決定をするための情報や意見を集めるための会議 |
| 情報共有会議 | 参加者に特定の情報を伝えるための会議。プレゼンテーションや報告を通じて重要な内容を共有する |
| 問題解決会議 | 特定の問題や課題に対処するための会議。原因の分析や解決策の検討をする |
| キックオフ会議 | 新しいプロジェクトの開始時に行う会議。目的や目標、役割分担を確認する |
| レビュー会議 | プロジェクトや活動の成果や進捗を評価し、改善点を検討するための会議 |
| スタンドアップ会議 | 短時間で進捗状況や問題点を共有するための会議 |
| クライアント会議 | 顧客と直接会う会議。要件の確認やフィードバックの収集をする |
| タウンホール会議 | 会社の全体的な状況や戦略を共有するために行う会議 |
| トレーニング会議 | 新しいスキルや知識を習得するための会議 |
会議の目的が明確になれば、上司の自己満足のための会議や、責任を参加者に押しつける会議、必要のない人までが参加する会議を避けることができます。
もしあなたがリーダーなら、左のチェックシートを使って,会議が無駄になっていないか確認してみてください。会議の質を高めるためには、計画(Plan)、実行(Do)、確認(Check)、改善(Act)のPDCAサイクルを回すことが大切です。
一般社員であれば、「会議をもっと良くするための改善案」を積極的に提案するのもひとつの方法です。もし、今の自分の立場で言うのが難しい場合でも、将来リーダーになったときのために、当事者意識を持ち、会議を厳しい目でチェックしてみてください。
私も20代のころ、会議だけでなく会社全体の改善点を見つけることに力を入れていました。この「問題解決能力」を鍛えた経験が、今の仕事に大いに役立っています。
繰り返しますが、すべての会議が不要なわけではありません。無駄な会議が不要なのです。
どのような目的で会議を開くのかを明確にし、それらの会議を事前にチェックし、さらにフィードバックすることで、無駄な会議はなくなり、意義のある会議だけを行うことができます。
最強の無駄取りメソッドとは?
最速で成果を上げる方法!
1時間かかる作業を40分で終わらせれば、20分の時間を節約できます。さらに効率化して35分で終わらせれば、25分も短縮できるので大きな成果です。
でも、もっと効果的な方法があります。それは、そもそも「やらない」という選択です。
20代のころは、毎朝スーツやネクタイ、ワイシャツをどれにしようか悩んでいました。
しかし、30代になってからは、服を曜日ごとに決め、選ぶのをやめました。今では、作業服で会社に行きます。作業服にTシャツなら、ワイシャツのようにボタンを締める手間もなく、さらに時間短縮。靴下は同じものを6足まとめ買いして選ぶ必要をなくし、運動靴を履いているので、革靴のような手入れも不要です。
前日に入浴しているので、朝は顔を洗って歯を磨き、作業服に着替えるまでに10分もかかりません。建設会社で働いているという職業柄もありますが、スーツをやめたことで、一気に朝の準備時間を短縮することができました。
ドライヤーも使いません。前日に入浴できないときは、朝6時に起きてシャワーを浴びます。そのまま2時間ほど読書や執筆をしている間に自然に髪が乾くからです。
その代わり、タオルの素材はこだわります。朝の貴重な時間を気持ちよく過ごすためには、多少値段が高くても、柔らかく肌触りがよく、ドライヤーもいらなくなる吸水力の高いタオルを使いたいですね。
友人の女性経営者には小学生の子どもが2人います。
彼女は夕食を作るのをやめました。もともと料理が得意ではないうえに、美味しくて栄養のある料理を作らなければならないというプレッシャーが苦痛でした。やめた結果、献立を考える時間、買い物に行く時間、調理する時間、食器を洗う時間という4つの手間を省くことができ、プレッシャーから解放されたのです。
そして、削減できた時間を、子どもたちと遊んだり、コミュニケーションを取る時間に。
まさに発想の転換です!「料理をしない母親はダメ」という固定観念にとらわれることなく、料理をやめたことで、より大切な子どもたちとの時間を増やすことができたのです。
もちろん、ご主人の協力や、近くに総菜屋が充実しているといった好条件もありました。
しかし、調理にストレスを感じたり、時間が足りないと悩んでいる方は、週に1、2回は総菜に頼ったり、外食をしたりと、料理にかける時間を減らす工夫を考えてみてください。
月曜日はハンバーグ、火曜日は焼き魚といったように曜日ごとに献立を決めておくのもいいですね。子どもから「カレーが食べたい!」とリクエストがあれば、その都度臨機応変に対応すればいいのですから。
寝る前のスマホはやめる。そのために寝室にスマホを置かない。空腹で買い物に行くと無駄な物まで買ってしまうので空腹時に買い物に行くのをやめる。ついダラダラ見てしまうのでリアルタイムでテレビを視聴するのをやめ、録画した番組を見る。
職場でも、無駄な会議、完璧主義、言い訳、ミスを隠す、重要な仕事の先延ばしなど「やらないこと」をマイルールとして決めておく。
要領がいい人は、重要なことに集中するために必要のないことをやめています。
まずは、「これをやめてみよう!」と意識するだけでも、自然とブレーキがかかり、無駄なことを減らす一歩になります。
とはいっても仕事漬けではなく、パーティーなど会合の参加、家族との休息などプライベートも充実させている。しかし元々は三流大学を留年して卒業。社会人になってから一念発起し、年100冊ペースでビジネス書を読み漁り、ビジネスセミナーに参加し、いいと思ったコンテンツやノウハウはノートに書きとめ、実践し、習慣化。
自身と同じく元々は仕事も勉強も苦手だった人に寄り添った個人コンサルティングやセミナーを多数手がけ、絶大な支持を得ている。
著書は累計35万部突破で、『仕事が速い人は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)、『仕事が「速いリーダー」と「遅いリーダー」の習慣』(明日香出版社)、『Outlook最強の仕事術』(SBクリエイティブ)など。
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