本記事は、稙田 秀隆氏の著書『起業、個人事業、中小零細経営者のための 資金繰り1年生』(あさ出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
『それ借金とすら思っとらん』
減価償却対象の機材や車の借金なんてないのと一緒て思ってる。
売れば借入なくなるんだし。
不動産借入も同じく、売ればいい。
運転資金の借入はどうせ折り返すんで半分は借パク。
借入金の半分が本筋の借金。
損益計算書じゃなくて、貸借対照表見ながら経営すると冷静になれますよ。
『そもそも借入は借金じゃないの』
お盆休みの間に信金に行った。
「9月20日頃に手形貸付500万」
俺、9~11月は忙しいの。
忙しいのはいいことだけど …… 入金より支払いが先にくるのよね。
仕事多いなら尚更。
現金はちょい遅れて入ってくる。だから先に借りて資金準備しとく。
借入は借金?
いいえ、
「利益の前借り」です。
『端から資金食い潰す前提なん?』
俺は無借金経営を否定しとらんよ。
小規模零細経営者の理想なんだろうよ。
万が一のときに借金残って大変だ~になりたくないから、誰でも。
無借金なら心配いらんわね。
でも、もうそれって経営自体にビビってんじゃん。
事業運営には慎重かつ繊細であるべきだけど、怖いならやめとくのが無難。
借金したら返済が …… って。
端から資金食い潰す前提なん?
借りた金は増やそうやないか。
事業頑張るんやろ?
そのための資本やろ? 借入金は?
『収益上げるために事業するんやろ?』
10万握りしめて
「よーし、今日は負けて帰るぞー」
って中山競馬場に行く奴おらんやろ。
(実際には8割方負けてJRで帰る)
銀行から1000万借りて
「よーし、ぜんぶ溶かして破産するど」
って事業はじめる奴おらんやろ。
やのになぜ、借りる前から返済考えて萎縮すんのや?
借りたら「まず」現金手にするんで。
返済はゆっくりなんで。
収益上げるために事業するんやろ?
慈善事業やないんやろ?
タネ銭いるやん。タネ銭用意して少しずつ増やしていくのが事業やし。
それ管理するんが経営者と違うん?
1975年生まれ、大分県大分市育ち。東京外国語大学スペイン語学科4年過ごしてキッチリ中退。東京で就職したのち、帰郷して父の経営する水道工事会社へ入社。
2007年2月、父が事業に1億円の借金を残したまま逃亡。その後、3年間働きまくって借入金残高を3,000万円まで減らし、従業員、車両機材を子会社へ移転したのち、法人を自主廃業。
借金3,000万円をすべて引き受け、資本割れ・赤字だった子会社を黒字転換させたのち、個人事業主として新規開業。負債も完済。
2024年から父失踪時の資金繰りの話などをThreadsに投稿し始めると話題になり、100万PVを連発。資金繰りに関する質問が寄せられるようになる。
現在は、本業の傍ら、無料でフォロワーからの相談に乗っている(本を読んでから相談してください、話が早いです)。
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