本記事は、稙田 秀隆氏の著書『起業、個人事業、中小零細経営者のための 資金繰り1年生』(あさ出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

ビジネスマン
(画像=polkadot / stock.adobe.com)

メディアに登場するあるある経営者

年商○○億の若手経営者! とかマスコミ言うじゃん。

年商12億として平均月商1億でしょ。その経営者の預金残高1億だったらどうよ。

毎月カツカツで月末冷や汗ちゃうん?

その翌々月に入金なかったら倒産やん。

平均月商500万でも1,500万円持ってたら3カ月間心配ないで。仕事に没頭できる。稼げる。

銀行使おうや。

あいつら他人の銭集めて貸して商売しとるがな。決算のたびに「貸倒引当金」計上しとる。

初めから倒産喰らう計算しとるがな。

面倒臭いのは初めて借りるときだけ、徐々に慣れます。

ラクになりますよ。

『なーんも己の事業内容、資金状況理解してない社長』

先日、とある社長さんと同席。経営苦しいと。

俺は質問してみた。

「月の固定費いくらですか?」
「今、普通預金ナンボあります?」
「月々の返済額は?」

頭に入ってねーのよ。

おおよその数字は答えてほしかったぜ。

アドバイスのしようがないじゃんか。

月の固定費が200万で現金預金が200万なら、カツカツなんで公庫か銀行に後500万くらい借りるとラクになるよとか。

銀行相手してくんなくてもマル経なら行けるかもとか。

自分の偏差値知らねぇで
「なんで東大に落ちたんだ?」
ってね、永遠に合格できねぇよ。

不憫ですよね。今現金いくらかも把握してないんだから、必要な売上高、粗利率、なんて天竺より西。

安い給料払ってりゃ安心で、給与額も気分でしょうよ、きっと。

どのみち他責思考の人は成功せんでしょ。

コロナのときにいち早くテイクアウトにフルベットして業績上げたスシローとマクドナルドの経営陣、スゲーと思いましたもん。

『いい人ぶる社長』

やたらと
「従業員のために」「従業員を思って」
と口にする経営者おるけど。

大半は潰れたときの言い訳を先に言うとるだけだから。

本当に従業員思うなら給料上げりゃいいんだよ。

蟻100匹、垣根涼介『信長の原理』の世界だと組織の中で必ず使えないサボるヤツいますよね。

私は何せ、マイナス1億からスタートでしたから猪突猛進で働いて、ついてこれないのは勝手に脱落していきました。

有能な部下しか残ってないし、能力不足はついてこれません。

しかし、本当は部下さえ必要としてないのかもしれません。

ぜんぶ己の責任で全業務やったるワイと覚悟してますから。

キッチリ首を告げられない経営者には覚悟がないんでしょう、きっと。

事業はさておき、いい人でありたいんかな。

『資金繰り1年生』より引用
稙田 秀隆(わさだ・ひでたか)
オルタスクリエイト代表
1975年生まれ、大分県大分市育ち。東京外国語大学スペイン語学科4年過ごしてキッチリ中退。東京で就職したのち、帰郷して父の経営する水道工事会社へ入社。
2007年2月、父が事業に1億円の借金を残したまま逃亡。その後、3年間働きまくって借入金残高を3,000万円まで減らし、従業員、車両機材を子会社へ移転したのち、法人を自主廃業。
借金3,000万円をすべて引き受け、資本割れ・赤字だった子会社を黒字転換させたのち、個人事業主として新規開業。負債も完済。
2024年から父失踪時の資金繰りの話などをThreadsに投稿し始めると話題になり、100万PVを連発。資金繰りに関する質問が寄せられるようになる。
現在は、本業の傍ら、無料でフォロワーからの相談に乗っている(本を読んでから相談してください、話が早いです)。

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