リフォームはしたいけれど、お金がかかるだろうと諦めている人も多いのではないだろうか。そんな中注目されている「セルフリフォーム」とは何なのか、どのようなメリットとデメリットがあるのかを見てみよう。
セルフリフォームとは?
セルフリフォームとは、言葉の通り自分でリフォームをすることだ。どのようにリフォームしたいかプランを考え、必要な資材や設備を購入し、自分で設置していくことになる。具体的なプランや希望がある場合は妥協せず、自分が納得できるまで追求できるのがセルフリフォームの醍醐味ともいえよう。
セルフリフォームのメリットとは?
プロでない限り、リフォームを自分で行うには様々な知識や技術がもちろん必要になる。これらの知識や技術を習得できることが、セルフリフォームのメリットでもある。例えば壁紙を張るにしても、どのようにすれば美しく、しかも効率よく張れるのかを知る必要がある。設備を設置するにしても、どのように設備を選び、設置する部品を選ぶのかについても多くの知識がいるだろう。
このような知識や技術を自分でやってみることで習得しておけば、不具合が生じた時でもあわてず適切な対処ができるようになるのだ。また、当然のことではあるが、セルフリフォームであれば人件費はかからないので、費用が大幅に削減できる。設備代のみでリフォームができてしまうことが、最大の利点ともいえる。
業者に頼んでリフォームを行えばトータルで任せられるので非常に楽になる分、自分の希望を明確に言葉や文章で表現しなければいけなくなる。うまく伝わらず思い通りに行かなくて、工事をやり直してもらったり、仕方ないと妥協したりする場合も多い。
セルフリフォームのデメリットとは?
専門家であっても何日、何カ月とかかることを、一人でしかもアマチュアが行うため、当然ながら根気と体力、そして時間が非常にかかる。これが一番のデメリットといえよう。
また、失敗ばかりして多くの設備や部品を無駄にし、経費がかかりすぎてしまう場合もある。どこまでは自分でできて、どこからは業者に任せた方がいいのかを知ることも、重要なことだ。
またマンションなどの集合住宅であれば、規定や規約によりセルフリフォームを行えないこともある。トラブルを防ぐためにも、リフォームを始める前に制約があるのかどうか把握しておく必要がある。
一方業者に頼む場合は、もし設備や部品が破損した場合でも、依頼主の負担にはならない。また、マンションや近隣への対処も業者が一括して行うことが多いので、依頼主側で細かい規定などを調べたり、近隣への挨拶などを気にする必要がない。
簡単にできるセルフリフォームとは?
工具を扱うことにあまり慣れていない人でも、簡単にできるセルフリフォームがある。初心者にお勧めのセルフリフォームは、壁紙の張り替えだ。壁は室内の多くの面積を占めているので、張り替えによって全体に与えるイメージは大きく変わるものだ。
必要なものは、バケツ、ローラー、メジャー、スポンジ、ヘラ、カッター、壁紙用のりと壁紙。ポイントは、のりをつけ過ぎないようにすることと、ゆっくり丁寧に作業することだけだ。それでも不安があるなら、壁紙の上からでも張れるタイプのものにしたり、幅の狭い壁紙を選んだりすることも考えよう。初心者でも、6畳サイズの部屋の壁一面なら3時間程度で仕上がる。
棚や手すり、取っ手などをつけることも、簡単にできるセルフリフォームだ。金づちとビス、ドライバーがあればできるので、工具をわざわざ買う必要もない。取り付けたい棚や手すりを購入し、高さを合わせて打ち付けるだけで完成する。また、ドアノブや飾り棚の取っ手などを交換することも、部屋のイメージを大きく変えるセルフリフォームとなる。
セルフリフォームと業者を上手く活用しよう
以上述べてきたように、セルフリフォームには大きなメリットがある一方で、もちろんデメリットもある。自分でリフォームできる範囲と、ここからは業者に任せたほうが良いという境界線を明確にし、上手く利用していくことが快適なリフォームにつながるだろう。
自分の家を自分の手で作るセルフリフォームを視野に入れると、家を選ぶ上での選択の幅を広げることができる。セルフリフォームを上手く組み込んでいくことが、これからの新しい選択肢の一つとなっていくだろう。