2 月 17 日、自動車用ホース大手のニチリン <5184> が 2014 年 12 月期決算を発表した。売上高 476 億円(前年同期比 7.0 %増)、営業利益 45 億円(同 28.0 %増)、経常利益 50 億円 ( 同 25.5 %増 ) 、当期純利益 26 億円 ( 同 22.5 %増 ) と増収増益を確保した。同時に 2015 年 12 月期の業績予想も発表、 売上高 500 億円(同 5.0 %増)、営業利益 48 億円 ( 同 6.5 %増 ) 、経常利益 50 億円 ( 同 0.3 %減)、当期純利益 27 億円 ( 同 3.5 %増 ) を見込む。また、配当は前期より 2 円増配し、年間 24 円(中間配当金 12 円、期末配当金 12 円)とした。

好調な自動車業界の恩恵を大きく受けた格好だ。 同社の当連結会計年度における国内四輪車販売台数は前年比 3.5 %増の 556 万台、四輪車輸出台数は同 4.5 %減の 446 万台、国内四輪車生産台数は同 1.5 %増の 977 万台となった。

国内四輪車市場は、1月から3月において消費税率引き上げ前の駆け込み需要もあり生産、販売は好調に推移したが、4月以降の生産・販売については反動による減少の影響も出た。一方、海外顧客向け売上高が堅調に推移した。北米の自動車市場は、年初に寒波による一時的な生産・販売の減少があったが、その後は堅調に推移、タイでは政治的混乱の影響があったが、中国やその他のアジア地域では好調に推移したことが増収増益につながった。また、 2014 年6月のニチリン(タイランド)の子会社化も売り上げを押し上げた。

次期については、国内市場は消費者マインドの改善などにより、自動車販売も回復が期待されるなど、概ね堅調に推移するものと予想、また、海外ではユーロ圏のデフレ懸念および新興国経済の成長鈍化はあるものの、好調を維持する北米地域を中心に概ね堅調に推移することを見込み、増収とした。また、ロボットの活用による生産性アップ等により、利益体質の一層の向上を図る。

(ZUU online)

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