三菱商事 <8058> は2月20日、同社の連結子会社であるカナダ Alpac Forest Products Inc.(AFPI)と Alpac Pulp Sales Inc.(APSI)の同社全株式を北越紀州製紙 <3865> に譲渡すると発表した。
AFPIの所有する森林の面積は640万ヘクタール(九州地方と四国地方の合計面積と同程度)と広大で、2005年に同社が発表した内容によれば、森林管理協議会(FSC)から世界最大面積の森林認証を取得。FSCは木材を生産する世界の森林と、その森林から切り出された木材の流通や加工のプロセスを認証する唯一の国際機関だ。
三菱商事は現在進めている中期計画「経営戦略2015」の方針に基づき、保有資産の入れ替えをすべく同子会社の譲渡を決定。「経営戦略2015」は同社の今後の成長目標の置き方や枠組みを再検討し 2020年の向けた戦略に移行していくものだが、その一環で当初見込んでいた北米での需要が不透明になった事から子会社譲渡を決定した模様だ。
一方、譲渡を受けた北越紀州製紙も、長期経営ビジョン「Vision 2020」の中で、2020年に連結売上高3000億円以上を目指していた。そのために、安定的に需要にこたえる必要があり川上から川下までの一貫したバリューチェーンを構築する必要があった。以上から両者の思惑が一致し今回の譲渡取引が成立したとの観測もある。
(ZUU online)
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