Sarten社
(写真=Sarten社HP)

三井物産 <8031> は欧州三井物産を通じ、トルコの総合パッケージメーカーSarten社に出資することを発表した。同社は独占禁止法関連当局の許認可取得後に、Sarten社が実施する第三者割当増資を引き受けると同時に、既存株主からも株式譲渡を受け、Sarten社株式の15%を取得する。

Sarten社は、1972年に設立されたトルコ最大の総合パッケージメーカーであり、現在、食品・生活用品向けやモーターオイル・化学品用途などのスチール缶とプラスチック容器を製造し、トルコ及び中東・欧州・ロシア・北アフリカなど周辺国約1,500社の顧客に販売している。パッケージ製品は製造後にかさばるために、輸送コスト面から需要地での立地が有利であり、Sarten社はトルコ国内13工場の他、ロシアにも工場がある。2014年12月期の売上高は3億4000万USドル(約405億円)、従業員数は約2400名。

三井物産は、かねてよりトルコで自動車事業やヘルスケア事業、インフラストラクチャー事業など幅広い分野で投資実績を有しており、今回のSarten社への出資に際しても、三井物産のネットワークを活用した新規顧客の獲得、物流の最適化、最先端のパッケージ技術の導入などを推進する。また、Sarten社の多種多様な業界にわたる顧客のニーズに応えるため、取り扱う製品の多様化を図り、新たな事業機会の創出に繋げる。

三井物産は新中期経営計画でトルコを重点国の1つと位置づけており、今回のSarten社への出資参画でトルコ及び周辺国の経済成長の取り込みを強化する。

トルコの人口は約7700万人で、平均年齢は約30歳と若く年間約100万人のペースで人口増加が予想されている、今後、実質GDPは年率3〜5%で成長するとみられ、旺盛な消費行動が期待されるマーケットだ。パッケージ製品に関しては、その商品特性から人口増加や生活習慣の変化、女性の社会進出などに伴い需要が増加する傾向にあり、トルコおよび周辺国経済の発展と共に更なる成長が見込めると判断した。(ZUU online 編集部)

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