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(写真=Thinkstock/Getty Images)

スポーツ用品大手のアシックス <7936> は健康志向によるスポーツへの関心の高まりや欧米でのランニングブームを受け、近年業績が好調である。

2014年の連結売上高は、従来の3月末決算から、海外企業に多い12月末決算へと決算期を変更しているため、4月から12月までの9ヶ月間での算出となり3540億円であった。これは昨年1年間の連結売上高3294億円より7.5%増である。

9ヶ月間の売上高を単純に1年間に引き直すと4720億円となり、これは昨年比で43.2%増である。欧米でのランニングブームの追い風を受けた2013年3月期の連結売上高も3294億円と前年比26.6%だったが、これを上回る勢いだ。


人気の中心は『オニツカタイガー』

アシックスの売上の大半は海外だ。国内での売上高が23.3%であるのに対し海外での売上高は76.7%もあり、海外事業がメインといえる。その海外、特に欧州では健康志向によりランニングがブームだ。一過性のブームではなく、じわじわと続いているのが同社への追い風といえる。

ランニングシューズが購入されるのはもちろんだが、一方で、ファッションとしても人気なのが『オニツカタイガー』のシューズで、欧州での人気が高まっている。

オニツカタイガーはアシックスに社名を変更する前から使用していたブランド名で、その歴史は古い。レトロな雰囲気ながらも履きやすさがありカジュアルシューズとして人気を博した。今では欧州からの逆輸入で日本でも人気が高まっている。


高機能ランニングシューズを投入

アシックスは世界各地のマラソン大会でスポンサーをしている。ランナーのレベル別に機能性の高いシューズを揃え、多くのマラソン選手に愛用されており、世界でも最大クラスの参加者数を誇るニューヨークシティーマラソンの完走者の約半数がアシックス製のシューズを履いているほどだ。

ナイキやアディダス、プーマといったスポーツウェアの有名ブランドと比べるとなじみは薄いものの、ランニングシューズに至っては地名度が高い

このような中、アシックスは高機能ランニングシューズ『GEL-KAYANO 21』、『GEL-NIMBUS 16』を投入。いずれも流れるような走りを追求したシリーズで、初心者を対象に人気が上々だ。


グローバル・フォーカス分野

アシックスの好調の要因は世界的ランニングブームや欧州でのオニツカタイガー人気だけでなく、グローバルな事業強化戦略『アシックス・グロース・プラン2015』にもある。2010年に策定され、2015年12月期に連結売上高で4000億円を目指すというもの。

内訳は、フットウェアで2900億円、アパレルで850億円、その他で250億円となっている。今期の勢いが継続すれば4000億円達成も目前だ。

戦略の一つとして、コア事業のランニングだけでなく、人気の高いテニスやラグビーにも力を入れ、ブランド価値を高めている。またランニング事業でも、新たに中国のマラソン大会でスポンサーをするなど、知名度の向上からランニングシューズの拡販につなげている。

特にアジアでマラソンに出場するような層は、中産階級以上で生活に余裕があり、肥満や健康に関心が高く、アシックスのブランド浸透に一役買っているのだ。

ナイキ、アディダス、そしてプーマも射程距離となってきた。今後もランニングブームが続けば、いずれアシックスがプーマを追い越す日も近いだろう。(ZUU online 編集部)

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