なぜミャンマーなのか?

これほどまでに日系企業がミャンマーに進出している理由はなぜなのでしょうか。実はミャンマーに積極的に進出しているのは何も日系企業だけではありません。中国や韓国、さらにはコカ・コーラやユニリーバ、カールスバーグといった欧米企業も進出を加速しています。それだけミャンマーが魅力的だということを表しています。

この魅力的な市場は2011年末に突然現れました。テインセイン政権のもと民主化が進み、これを機に欧米諸国が経済制裁を解除、輸出入が再開されるようになったことが大きな理由です。同国移民・人口省の発表では、ミャンマーの人口は5141万人であり、消費マーケットとして有望な市場である上に、天然ガスに代表されるように天然資源が豊富なのです。

さらにJETROによれば、同国は92.7%という高い識字率を誇り、国民は勤勉であるということで有名です。また、地理的にも有利な位置にあります。国土は67万6578km2であり、日本の約1.8倍あります。タイ、中国、インド、バングラデシュ、ラオスと国境を接していることが東南アジアでの展開を考慮した場合にとても大きな可能性を感じさせています。ミャンマーを拠点として、巨大マーケットである中国、中国と同じく膨大な人口を抱えていてこれからの経済成長が見込めるインドへの進出も考えられ。そして賃金も安いなど多くのメリットが共存しています。

ミャンマーの最大都市であるヤンゴンと中国の北京市の平均賃金(2013年10月~11月)をJETRO発表の数値で比べると、ワーカー(一般工職)ではヤンゴンが月額71ドルに対して、北京市は522ドル、エンジニア(中堅技術者)でヤンゴンが月額126ドルに対して北京市が月額863ドル、スタッフ(一般職)でヤンゴンが月額206ドルに対して北京市は972ドルとなっています。

民主化の動き、5141万人という巨大マーケット、豊富な天然資源、東南アジア・南アジアへの重要拠点、安い賃金といった魅力がこれからも日本を含む外資を呼び込み、熱い市場になっていくのではないでしょうか。

【関連記事】
日本ラインファースト株式会社 ‐ 突撃レポ!中小企業の新製品開発・販路開拓に大学生が取り組む!
日本ラインファースト株式会社 ‐ 突撃レポ!中小企業の新製品開発・販路開拓に大学生が取り組む!【後編】
中小企業向け新興国研修始めました
株式会社ワカ製作所 ‐ 国内メーカー初! JAXA認定の高周波同軸コネクタを作る凄腕職人の正体とは?
グローイング・アカデミー ‐ 日本初! サービス業に特化した 「定額制研修システム」で人財育成を