ユニークな製品開発の資金調達を支援する「クラウド」

日本国内のクラウドファンディングの成長が著しい。インターネットを活用して、不特定多数(クラウド=Crowd)から、比較的少額な資金を幅広く集め、資金を調達する手法で、従来にはなかった資金調達の方法として注目を集めている。

情報技術を用いてさまざまなイノベーションの発信地となってきたシリコンバレーを擁する米国ではとりわけ、ネットというツールを用いた事業としても存在感を示してきた。例えば、クラウドファンディングのウェブサイトであるキックスターターでは、IBMの人工知能「ワトソン」を生かして、子供との対話も行う知育玩具「コグニトイ(コグニ=cogni-・認識の、トイ=-toy・おもちゃ」を開発のための出資金も同サイトで収集された経緯がある。

ほかにも、スマートウォッチの「ぺブルウォッチ」を開発するための資金調達に使われた事例もある。


前年度比150%成長した国内クラウドファンディング市場

もちろん日本でもクラウドファンディングで資金を調達する動きは出てきている。具体的には、キャンプファイヤーやレディーフォー、マクアケといったサイトで、クラウドファンディングを活用できる。規約に則れば誰でも、ネット上で資金調達プロジェクトを立ち上げられる。

今、このクラウドファンディングが国内で、大きく成長している。矢野経済研究所が8月28日に公表した「国内クラウドファンディング市場」調査結果によれば、2014年度の国内クラウドファンディングの市場規模は197億1200万円(新規プロジェクト支援額ベース)。前年の1.5倍以上に拡大した格好だ。

約200億円規模にまで拡大してきた日本のクラウドファンディング市場だが、タイプによって成長の度合いも、細かくは異なるという。矢野経済研究所も調査結果の中で、14年度は「貸付型(ソーシャルレンディング)」が大きく拡大したことを指摘。ほかのタイプのクラウドファンディングである、「購入型」や「投資型(ファンド型)」よりも大きく、市場拡大に貢献しているとのことだ。


米国のクラウドファンディング市場規模まではまだまだ

他方で、世界経済の中でクラウドファンディングを見た場合には、日本の市場規模はまだまだ小さいと言わざるを得ない。

具体的には、世界のクラウドファンディング市場は2013年でもすでに5000億ドルまで拡大している。さらに、国別でも米国では、すでに、2600億円の規模にまで成長し、イギリスの同市場も1700億円規模に達している。

日本のクラウドファンディング市場と比べた場合には、日本市場が13倍にまで成長して、はじめて米国の市場と、規模で肩を並べる形になる。そもそもの国の規模が異なるとはいえ、日本の市場にもまだ成長の余地はありそうだ。(ZUU online 編集部)