ハロウィーン・アノマリー
(写真=Thinkstock/Getty Images)

米国の株式市場では、10月のハロウィーンの時期に株を買い、翌年の4月末もしくは5月に売却するというプロセスがもっとも効率的な株の取引になるといわれており、それがハロウィーンエフェクトと呼ばれるアノマリー(明確な根拠はないがよく当たると言われる経験則のこと)につながっている。

日本では5月に売却するセルインメイが有名だが、そのためにはこの10月末の時期に購入しておくことがセットとなるのだ。


投資ファンドでも注目するのがこの売買サイクル

実は、アノマリーには相応の理由が存在している。一般的に、10月はファンドの決算期に当たり、多くの機関投資家が利益確定のために株式を売却することが多くなる。そのため、年間を通じても9月後半から10月は株価が下がりやすい時期になる。したがって、このタイミングで買いを仕込んでおくことで、翌年1月までに株価が上昇しやすく、うまくいけば4月までその妙味を享受することができるようになっている。

実は、この売買循環は投資のプロである投資ファンド勢も注目している。10月末にインデックスで株式を購入し、年末もしくは年明けの上昇局面で一部利食いならが残りを維持して5月よりも4月段階で売り抜けるという循環売買を行っているファンドはことのほか多いようだ。


この期間取引は歴史的に見てもっともリスクが少ない傾向

米国株式は、7年から10年のサイクルで上昇下落をを繰り返してきている。原因は実に様々だが、なぜか9月から10月に暴落が多いのは厳然たる事実となっている。したがって、10月末に株を仕込むというのは通年で考えても効率の良い買い方となることが多いのだ。

米国株のこうした動きは日本株にも多く当てはまり、日経平均も年末にかけて上昇することが多いため、同様の売買手法がとられることが多くなっている。実際、過去の動きを見ても、大きな暴落を伴った年でさえも「10月末買いの4月売り」効率が良いようで、仮に損失が出た年でもほかの時期に購入するよりはるかに損失は軽微になることも分かってきている。


10月末買いは日経平均でもベストプラクティス?

最近は、株はインデックス投資で行い、バイアンドホールドで放置しておけばいいといった極論を展開する意見も現れている。それほどの乱暴な売買をしなくても、日経平均では一定のプロセスで循環的に売買をすることで一定の成果を出すこともできるようだ。

2014年10月30日、黒田バズーカ2の追加緩和が実施されているにもかかわらず、10月31日にインデックスで株式を購入した投資家は2015年4月段階で利益を確保することに成功している。


買い場は10月末でも売り場は市場状況を見て調整が必要

このように10月末のハロウィン時期に株を購入すると非常に効率のいい結果をもたらしやすくなっており、今年も同じことがあてはまりそうな状況といえる。しかし、売り場については相場の状況に応じて臨機応変に対応すべき部分がある。

たとえば、昨年は前述のように日銀の追加金融緩和が10月末にあった関係で株価上昇の賞味期限は3カ月程度で一旦途切れることなり、年末に一部利食いをしておいたほうが結果としては良かった。

つまり、いつ買っても必ず翌年の4月まで保有していることが利益になるとは限らないことは肝に銘じておく必要がありそうだ。今年の相場は金融市場で最大のイベントと目されてきたFRBの利上げが後ずれし、年末にさえ実施されるのかどうか怪しくなってきている。また、中国経済の不透明感も高くなっている。

しかし、想定外の大きな暴落さえ起こらない限り、ハロウィンエフェクトのスキームは今年も働きそうな状況といえるのではないだろうか。それほどまでに相場状況に左右されない買い方なのだ。ただし、相場には絶対ということはないということは忘れないでいただきたい。(ZUU online 編集部)

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