サブプライム住宅ローン金融危機に続くリーマンショックの悪夢を乗り越え、力強い回復を見せてきたアメリカ不動産業界。2015年のForbes400ランキングでも、ビル・ゲイツ、ラリー・エリソン、ジェフ・ベゾスの3氏ら上位を占めるハイテク業界の強者に混じって、大手不動産会社アーヴァイン・カンパニー会長のドナルド・ブレン氏が総合30位にランクインした。その他総合200位までに18人の不動産長者たちが食い込んでいる。不動産業界ベスト20の顔ぶれを紹介しよう。

20位 ハーバート・サイモン(80)
3人目の妻は元ミス・ユニバースのタイ代表 28億ドル(3356億円)

世界有数の不動産会社サイモン・プロパティの前身となる会社を兄メルヴィンと共に設立。同社は現在全米、ヨーロッパ、アジアの合計1700万㎡以上の敷地に110のショッピングモールと68のプレミアム・アウトレットを所有・運営する。プライベートでは8人の子の父親であり、現在の妻は3人目で元タイ代表ミス・ユニバース。

19位 ドナルド・スターリング(79)
ビバリーヒルズ・プラザ・ホテルのオーナー 31億ドル(3715億円)

シカゴのユダヤ人移民家庭に生まれたドナルド・スターリング。老朽アパートを購入しては改装して売りに出すやり方で巨万の富を得た。ビバリーヒルズ・プラザ・ホテルは彼の所有。長くプロバスケチームLAクリッパーズのオーナーだったが、2014年の人種差別発言がもとでNBAから250万ドルの罰金を徴収されオーナーの座を追われた。

18位 ジェフ・グリーン(60)
学生時代から不動産ビジネス HBS卒業時に18物件所有 33億ドル(3955億円)

昨年11月、ビバリーヒルズの4600平方メートルにわたる高級住宅地パラッゾ・ディ・アモーレを、米国史上最高額の1億9500万ドルで売りに出して話題になった。LA、NY、パームビーチ、ポーツマスに複数の不動産を持ち、現在もパームビーチ西部に大規模開発プロジェクトを進行中。学生時代から不動産ビジネスの才能を発揮し、ハーバード・ビジネススクール卒業時には18の不動産物件を所有していたという。

17位 エドワード・デバルトロ Jr.(68)
サイモン・プロパティーズCEO、ショッピングモール王 33億ドル(3955億円)

ショッピングモール王と呼ばれるデバルトロは、自身がCEOを務めるサイモン・プロパティーを世界最大級の不動産会社にまで成長させが、彼の名を世界中に知らしめたのは、NFL史上最も成功したオーナーの肩書きの方だろう。サンフランシスコ・49ersは80年代と90年代に計5回の優勝をおさめ、彼にオーナーとしての栄光をもたらした。

16位 ジェフ・サットン(55)
米国で最も高い賃料が取れる賃貸業者 34億ドル(4075億円)

アメリカで最も高いレント料をとれる賃貸業者と言われるサットンは、ニューヨークで数々の一流ファッションブランドに店舗を貸している。五番街でアルマーニ、ドルチェ&ガッバーナ、エスカーダなどが入るビルの賃料収入は月額3800万ドル。今年4月にはNY目抜き通りのクラウンビルを18億ドルで購入し話題となった。