お葬式01
(写真=PIXTA)

最近、家族やごく親しい人など少人数で行う葬儀「家族葬」が人気を集めており、家族葬専門業者も増えてきている。参列者が少ないから格安な費用で済むとは限らず、持ち出し費用が想定外にかかるケースも多い。また、費用以外にもトラブルが相次いでおり、必ずしも「格安」とは言えないようだ。


葬儀費用は何にいくらかかる?

地域の慣習の違いや故人の立場、交流関係によって葬儀内容は異なるが、一般的に葬儀費用には、次のようなものが含まれる。(ここでは墓地関連費用は考慮していない)

・火葬費用(火葬場への搬送費用、火葬料金など)
・お通夜・告別式にかかる費用(お棺、祭壇や供花、式場使用料など)
・接待・飲食費用(通夜振る舞いや精進落としなど)
・寺院関係費用(お布施など)

日本消費者協会の調査によると、葬儀にかかる費用総額の平均は約189万円とのこと。一方で直葬と呼ばれる火葬のみの形態では10~20万円程度にとどまる。まさに地獄の沙汰も金次第といったありさまだ。

葬儀費用に幅があるのは、葬儀プランの内訳が業者によって異なっているためだ。また個々のグレードやオプション選択によって支払総額が上ぶれすることも珍しくない。比較しにくい料金体系がそもそもトラブルの元と言えそうだ。次項で具体的にみてみよう。

では、「格安」と思われている家族葬ではどの程度の金額がかかるのだろうか。


家族葬費用の例

20名程度の家族葬を行う場合の費用について、葬儀業者HPから葬儀費用を調べた結果は次の通り。葬儀プランは各社各様で同条件を見つけることは難しいことも分かる。

【A社のプラン例】100万円(会員価格・税別)
・プランに含まれる主なもの
お棺(布)、遺影写真、祭壇(白木または花)、寝台車、霊柩車、骨壺・位牌、通夜振る舞い(20名分)、精進落し(10名分)、返礼品(20個)、会葬礼状(20枚)、花束、人件費
※式場使用料・火葬料金含まず

【B社のプラン例】48.6万円(会員価格・税別)
・プランに含まれる主なもの
お棺(白木)、遺影写真、祭壇(オリジナル)、寝台車、マイクロバス(24人乗)、骨壺・位牌、供養品・礼状(10組)、式場使用料、人件費
※料理・飲み物、祭壇生花、火葬料金含まず

B社では飲食費用はオプションとなっており、見た目の格安さと裏腹に実際にかかる費用は大幅に高くなる可能性がある。

こうして見ると、葬儀費用は平均よりもかなり少なく済むようにも思える。しかし家族葬はそもそも香典も少なく収支は赤字に傾きやすい。後々のトラブルを回避するためにも、グレードや項目をそろえて相見積もりを取り、内訳を確認することが大切だろう。葬儀費用の相見積もりサイトを活用するのもよいだろう。


家族葬儀の思わぬ落とし穴

葬儀費用だけがトラブルを生じさせるわけではない。葬儀後自宅への弔問客が途絶えない、親族や参列できなかった人の納得を得られず不仲となる……などトラブルがあるようだ。

たとえば葬儀後に出した喪中ハガキがきっかけで同窓の友人・知人の弔問が相次ぐケースがある。遺族が弔問客に相対する時間がとられ、気持ちの整理が妨げられるばかりでなく、葬儀に参列できなかった人の恨み言を聞かされて精神的につらい思いをすることもあり得る。こうしたトラブルは、お金で片が付けられないからこそ厄介だとも言える。

葬儀費用を抑えるため、安易に家族葬を選ぶと、後々困った事態を引き起こす可能性がある。葬儀は、故人のためであると同時に残された人々のためでもある。家族だけでなく親族や親しかった人が心残りのないよう別れを告げられるよう配慮が必要だ。家族葬だからこそ事前の周囲とのコミュニケーションが欠かせない。またいずれ自分も通る道であることを思えば、年賀状の整理やエンディングノートの活用など、自分の交友関係や別れに寄せる思いを家族に残すことも重要かもしれない。 (ZUU online 編集部)

【関連記事】
・激化するコーヒー競争の中で「コメダ珈琲」が快進撃する理由
・11月4日上場へ!日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の上場を徹底解剖
・日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
・日経新聞/日経MJから、四季報まで全てネットで閲覧可?その意外な方法とは
・証券業界に革命?「独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)」に注目が集まる理由