米国未公開株仲介企業、セカンドマーケット・ホールディングスの株式を米NASDAQに売却したバリー・シルバート氏が、マスターカードやべイン・キャピタルといった大手金融機関をバックに、早くもビットコイン関連の新ベンチャー「デジタル・カレンシー・グループ(DCG)」を立ち上げ話題になっている。


大手金融機関の強力なバックアップ

2004年の設立以来、Facebookを含む未公開株のオンライン仲介取引きを手がけて、一躍「オンライン株式取引」をメインストリームに押し上げたセカンド・マーケット。設立者でもあるシルバート氏がビットコインに携わる新ベンチャーについて、国際的な金融機関と協議を進めていたことは、昨年シルバートCEO自身が公表していた。

大手金融機関と提携を結ぶことによってビットコイン市場の拡大を狙っているシルバート氏は、ほかにもNYライフやトランス・アメリカ・ベンチャーなどの米大手だけに留まらず、カナダ5大銀行の1つCIBCとの契約にも成功。幸先の良い出だしのようだ。


57社のポートフォリオと共に急成長中

シルバート氏はDCGの立ち上げにあたり、デジタル通貨(仮想通貨)の運用を対象としたポートフォリオを強化する目的で、セカンド・マーケットの分社であったビットコイン取引所、ジェネシス・グローバル・トレーディングと、「ビットコイン・インベストメント・トラスト(BIT)」を運営するグレースケール・インベストメンツを統一。DCGの事業の一部に組み込んだ。

“根回し”の時期に仕込んでおいたポートフォリオについては、「初期の段階で『ビットペイ』や『サークル』などへ投資したが、当時は多くの投資家から危険なギャンブルだと見なされていた」とシルバートCEOは当時を振り返る。「しかしそれから我が社は世界18カ国、57社に投資し、急成長を続けている」


ビットコインでウォール街への進出を狙う

DCGはアフリカ、アジア、欧州、米国で事業を展開させ、機関投資家や個人投資家を対象としたデジタル通貨(ビットコイン、ライトコイン、リップルなど)の大量売買のほか、大手金融機関との提携を通して、普及率という点では未だ不換通貨の足元にも及ばないデジタル通貨の基盤を固め、将来的にはウォール街での取引に持ち込む意気込みを見せている。

「我々の目標は、デジタル通貨とブロックチェーン・エコシステムにおいて、最大規模の『初期投資ポートフォリオ』を築きあげることだ」と意気揚々のシルバート氏は、「並行して成長率の高い自社事業も立ち上げ、グローバル・プラットフォームとネットワークを開発し、DCGの成長を促進する予定だ」と将来の展望を語った。また上場株式化の夢も捨ててはいない。(ZUU online 編集部)

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