決算発表(後半戦)で期待したい「特選5銘柄」を解説
◆スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684>
家庭用ゲームソフトの世界大手メーカーです。日本で人気の高いロールプレイング・ゲーム(RPG)で1、2を争うエニックスとスクウェアが03年に合併して誕生しました。事実上、国産RPGのトップ企業です。
合併後、2005年に業務用(ゲームセンター用)に強いタイトーを買収し子会社化。現在は「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー(FF)」の2大RPGブランドなどを活かしてキャラクター玩具関連の事業や出版事業も行うなど総合娯楽企業に変ぼうしつつあります。スマートフォン(多機能携帯電話)やソーシャルゲーム向けコンテンツにも注力。
第1四半期の営業利益は前年同期比56%増と好調でした。通期の営業利益は170~250億円を見込んでいます。
◆LIXILグループ <5938>
住宅資材や住設機器の製造・販売を手掛けています。1949年に設立された「日本建具工業」が前身です。1966年に住宅用アルミサッシ事業を開始し、現在はアルミサッシ最大手のポジションにあります。数度のM&A(企業の合併・買収)による事業拡大を経て、01年10月にINAXトステム・ホールディングスに社名を変更しました。
04年10月からは、住生活グループとして活動していましたが、12年7月に再び社名変更し、「LIXILグループ」となっています。15年4月にドイツ水栓金具大手グローエを買収。住宅、ビル関連では「トステム」「INAX」などのブランドで事業を展開しています。
海外子会社の破産等に見舞われ、株価もボックス圏の動きです。なお、来期予想EPSベースでは予想PERが13~14倍に下がってくる可能性があります。
◆本田技研工業 <7267>
二輪車(バイク)、四輪車の世界的なメーカーです。二輪車のシェアは世界トップを誇っています。1947年の自動車用補助エンジン「A型」の生産、および1949年の二輪車「ドリームD型」の生産から事業をスタートしました。二輪車では「スーパーカブ」、四輪車では「シビック」「アコード」などのブランドで著名。
高いモータ技術を活かし、発電機や耕運機、船外機などの汎用製品の製造も手掛けています。北米、アジアなどを主要なマーケットとしており、海外売上高比率は高くなっています。
16年3月期の連結業績予想は、売上収益が14兆5,000億円(前期比8.8%増)、営業利益が6,850億円(同2.1%増)と小幅ながら増益を見込んでいます。
利益面では、販管費・研究開発の増加や為替面でのマイナス影響を見込みますが、売上変動および構成差やコストダウン効果、原材料価格変動などでカバーする計画です。なお、想定為替レートは通期平均で1ドル=115円ですので、現状は収益の上振れ要因になっています。