アナリストが好業績を予想していた銘柄を決算発表シーズン前半戦から検証
表2は、10/16付「日本株投資戦略」で取り上げた銘柄の決算発表結果および株価推移です。5銘柄中3銘柄が通期の会社予想利益を上方修正しました。また、2015/4~9・中間期の営業利益が4社で、市場コンセンサスを上回っています。このスクリーニングも基本的には、アナリスト・コンサンサスが会社予想よりも強い銘柄を選んでいます。
一般的に鉄鋼業界は、今回の決算発表では不振セクターの部類で、新日鉄住金なども業績見通しの下方修正に追い込まれました。しかし、東京製鐵は電炉だったゆえに、エネルギー価格下落の恩恵が業績に表れたと言えます。
また、電子部品の多くが、中国経済減速の影響を懸念されていましたので、アルプス電気の業績予想上方修正も意外でした。なお、同社は表2の期間(10/19→29)の後、10/30にさらに大幅高となっています。
このように、好業績に「意外性」が加わると、株価は大幅上昇につながりやすくなるようです。前項のスクリーニングで株価騰落率を入れたのは、こうした検証を踏まえたからです。