毎月分配型投資信託
(写真=PIXTA)

新聞で見た銀行の定期預金の利率が良かったので預金をしようと思ったのですが、「投資信託を購入することでさらにメリットがある」と言われ、投資信託を購入することにしました。投資信託の購入は初めてだったので銀行の人に相談し、今人気と言われる毎月分配型の投資信託を購入しました。ところが購入してから基準価格が下がり続けており、0円になってしまわないか心配です。

また証券会社のNISA口座でも、「初心者の方に」と勧められて毎月分配型の投資信託を購入しましたが、やはり資産が目減りしているような気がします。毎月分配型はタコ足配当と言われるようですが大丈夫なのでしょうか?


「年金の足しに」と高齢者が購入するケースが多い

投資信託の残高が過去最高になるほど、今投資信託を購入している人が多いようです。投資信託のメリットとしては、プロが運用してくれる、自分では投資をしないような国などにも投資ができる、分配金が出るなどがあります。

投資信託は、投資家からお金を集めてそれをプロが運用(運用会社)する商品です。

本来長い期間をかけて運用していくのですが、投資信託の購入者の多くは高齢の方が多く、運用による値上がり益を長期間待てないという方が多くいらっしゃいます。

毎月分配金型投資信託というのは、毎月分配するのが基本の商品です。銀行へ預けていても毎月分配金を受け取ることはできません。「年金の足しに」「お小遣い替わりに」と毎月分配型の投資信託を購入される高齢の方が多いのです。

その為、銀行や証券会社で人気とされるのが毎月分配型の投資信託になっているようです。


毎月分配があるとは限らない

分配金は本来、投資家から集めた資金で運用した運用益の部分を分配します。しかし、プロの運用者であっても、外部環境などの要因でいつもよい成績を上げることは難しいです。

また、分配金を多く出すためには、運用益を上げないといけなくなります。その為、金利の高い通貨、債券、株など、外国のリスクの高い新興国などに投資をする必要がでてきます。

その為、為替の変動などによって、運用している資金(純資産)が大きく目減りすることがあります。運用が難しくなってくると分配金の金額が減ったり、分配がでないこともあります。


毎月分配型の投資信託で気を付けたいこと

先にも書きましたが、投資信託は何十年と運用しその値上がり益を見込むものです。外国では、何十年と運用が続いているものもありますが、日本では、投資信託の運用歴が浅いものがほとんどです。その為、今は分配がでていても今後も同じ金額で分配がでるとは限りません。

毎月分配であれば、比較的運用が長い年数の商品などに注目することが必要です。運用が長くなれば、それだけ運用の状況(成績)も確認できるからです。

長く運用を続けていて、純資産が純増しつづけている、分配金も一定にでている投資信託などだと基準価格も一定していることが予想できます。こういった情報は、各投資信託の目論見書、レポートなどで確認ができます。

購入する前に、運用の成績、純資産、過去の分配金の状況、コストなどをしっかり確認するようにしましょう。(提供: ライブリー 退職金と未来のお金 )

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