(写真=ZUU online 編集部)

「お金と健康は似ている」「投資に唯一絶対神は存在しない」――。11月12日、東京目黒区でFP Cafe主催の特別講座「FPが今さら人に聞けない経済と金融の基本【投資編】」が開かれ、経済コラムニストでオフィス・リベルタス社長の大江英樹氏がファイナンシャル・プランナー(FP)を前に投資の魅力や心得を語った。

前職で野村證券に勤務していた大江氏は生活に密着した言葉を使い、ユーモアたっぷりに投資とは何か、投資で絶対にやってはいけないことは何か?といったことを解説した。「投資はなんだか難しそう」「何から始めていいのか分からない」という人も、「投資って面白そう」と感じられる必見の内容だ。今回は、講座内容について3回にわたってお届けするシリーズの1回目。「初心者が知っておきたい投資の心得」を紹介する。大江氏の巧みな話術に触れて頂きたい。

お金と健康の意外な共通点

「投資」と聞くととても敷居の高いものに感じてしまう人も少なくない。ところが大江氏は「お金と健康は似ている」と話し、投資(お金)は生活に密接な関係があることを強調した。例えば投資(お金)と健康には次のような共通点があるという。

  • お金と健康はどちらも手に入るとうれしい
  • 死んだら役に立たない
  • 本来は手段なのに往々にして目的と化す
  • 山ほど本が出たり、セミナーが開かれたりしているけれど、いずれもあまりあてにならない
  • 絶対に正しいというものはない

こう考えると、投資とは決して手に届かないものではなく日常生活に非常に身近なものだという気がしてくる。

さらに「絶対に正しいというものはない」という項目について、「絶対に正しいものはありませんが、これだけはどうやら正しいと言えるものはある」と大江氏は話す。「投資とは先のことが分からないものであり、世の中にうまい話しなどありません。『絶対に儲かる』という話は100%疑っていいです」

投資に「唯一絶対神は存在しない」

大江氏は基本的に投資をすることを勧める姿勢であるが、投資を行うにあたって絶対にやってはいけないことが2つあるという。それは「信仰」と「信念」を持つことだ。

例えば宗教であればキリストやアッラーなど信じることで救われるという考えが肯定されるが、投資においては「信じたら裏切られる」ということが往々にしてある。むしろ信念持つことは知的堕落を意味する。大切なのはどんな人の話でも必ず疑うということであるという。大江氏自身の話しも疑いをもってきいてみる必要があると言い、会場の笑を誘っていた。