米国で経営危機に陥っている企業の数が、2007年の経済危機以来、過去最高のレベルに達した。追い打ちをかけるように17日に発表された利上げの影響が表面化するのは、数年後だと懸念されている。

オイル、ガス産業が最高の倒産リスク率

米信用格付け会社、スタンダード&プアーズ(S&P)の報告によると、12月に入って「高リスク」と評価される企業が、過去5年間で最多となる195社まで増加。

そのうち34社は原油価格の暴落が引き金となったオイル、ガス関連。33社が新興経済の混乱の煽りを受けたファイナンシャル関連の企業である。

世界規模でも経済危機以来の記録を更新。債務不履行を起こした企業が111社中、60社が米企業と報告されており、昨年より5割以上増えている。1981年から債務不履行率が毎年平均4.3%というオイル、ガス関連企業が、そのうちの2割半を占めるという結果に。

来年もリスクは上昇 経済危機レベル間近

利上げによってふるいにかけられるのは債券市場も同じだ。0.25%から始まりジワジワと利率が引き上げられると予測されている中、地盤のユルさは既にネガティブな方向に崩れだしている。

米企業の倒産リスクは20.1%と報告されているが、これは経済危機後の2009年に記録された23.5%に限りなく近い数字である。

S&Pはこうした状況が2016年にかけてさらに悪化し、来年9月までには3.3%まに達すると予想している。(ZUU online 編集部)

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