「アジア諸国で最も成功している」といわれる投資家や専門家たちが、こぞってドルの価値低下を警告。富裕層の資産を管理しているウェルスマネージャーらは、ドルからほかの通貨への移行を検討しているという。

シンガポールで投資事業を営むステファン・ディグル氏は、先日米連邦準備理事会(FRB)が発表した0.25%という金利がドル強化には「弱すぎる」と指摘。アジア圏で資産運用を行っているほかの投資会社からも、「第1四半期後に先の見直しを再検討する」という声があがっている。

香港で海外資産ストラテジストとして活躍しているジェームス・パーセル氏によると、スイスに本拠地を置く持株会社UBSグループも顧客に同様の警告を発している。

勢力を増すアジア通貨 ドルは127円前後と予想

2015年は10%の上昇が見られたドルだが、利上げを機に今後後数カ月間は成長速度が弱まり、第3四半期までの上昇は5%程度だと予想されている。

アジア市場におけるドルの後退は既に一部で火蓋を切っており、昨年第4四半期にはインドネシアルピアが7.3%、マレーシアリンギットが2.5%、シンガポールドルが0.9%値上がりするなど、アジア通貨が勢力を増してきている。こうした中、ドル円は127円前後で持ちこたえるという見方が強いようだ。

米ブラックロックは短期的なオプション価格の変動を追及する投資家に、アジア圏の新興有価証券の検討を進めている。(ZUU online 編集部)

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