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他人事では済まされない

「住宅ローン破綻」という悪夢に陥らないために

住宅ローン
(写真=Thinkstock/Getty Images)

最近、メディアなどで「老後破綻」「下流老人」といった、老後生活の困窮を表す言葉が目につくようになった。高齢者の貧困には様々な原因があるが、その中の一つとして、現役時代に完済できなかった住宅ローンの返済が、年金生活を圧迫していることが挙げられる。

だが、いわゆる「住宅ローン破綻」は、高齢者のみならず働き盛りの世代にも珍しくない。住宅ローンが払えなくなるケースは、ローン開始から15年未満、年代としては40代が最も多いのをご存知だろうか。

住宅という人生で最大の買い物をする前には、返済スケジュールを入念に立てる人がほとんどだろう。それゆえ、「住宅ローンで破綻するなんて、自分には関係ない」と、他人事と考えてしまいがちだ。しかし、注意してほしいのは、収入が高い家庭や、計画的な返済を考えていた家庭であっても、思いもよらない要因によって住宅ローンが返せなくなってしまう場合があるのだということ。

夢のマイホーム購入が悪夢に転じてしまわないよう、住宅ローン破綻の原因や背景などについて知り、もし万が一ローンを返済できなくなった場合のベストな対処法も知っておこう。

住宅ローン破綻を招く原因や背景とは?

住宅ローン破綻をしてしまう原因とは何なのだろうか。最も多いのは、収入減だ。特に気を付けたいのが、夫の収入ではなく妻の収入が減るというケース。共働きなら充分返せると思っていたが、子供の誕生により妻が休職したり、退職したりして予定通りの返済が難しくなるといった家庭も多い。

出産や介護などのライフイベント要因だけでなく、病気やケガでやむなく休職や退職するケースもある。また、ボーナスや退職金をあてにした返済計画を立てている場合も要注意。ボーナスカットや退職金の減額といった不測の出来事により、返済が滞ってしまうケースも少なくない。その他にも、リストラや離婚が原因の場合もある。

一方、収入に不安はないと思われるような、高収入の家庭でも住宅ローン破綻は起こり得る。収入が高いことで、金融機関からの借り入れもスムーズに行えるし、ブランド力のある地域の高額物件に手を出してしまいがち。しかし、借り入れできる額と実際に返済可能な額は必ずしもイコールではない。高収入家庭では生活費や教育費などの支出も大きくなる傾向にある。住宅購入の高揚感で当初は見えなかった家計のやりくりの難しさが徐々に露見し始め、破綻に陥ることもあるのだ。

もう一つのケースとしては、キャンペーン金利など優遇金利期間が終了し、月々の返済額が大幅に増えてしまうパターン。ローンを組んだ時はいずれ返済額が増えることを確認していても、金利が低い時の生活水準に慣れてしまい、対応できなくなるのだ。そこに運悪く収入やボーナスが減ってしまえば、貯蓄を切り崩したり、最悪の場合は消費者金融に手を出してしまったりする人も少なくはない。

金利優遇期間終了とボーナスカットのダブルパンチ

まさにそうした事態に遭ってしまった住宅ローン破綻の事例を一つ紹介しよう。4200万円の新築マンションを購入したAさん。毎月の返済額は月々12万円、ボーナス時は45万円。年収は800万円以上あり、返済計画に問題はなさそうだった。

しかし数年後、金利優遇期間が終了し、返済額は月4万円ほど上昇。運悪く、時を同じくして会社の業績が傾き、ボーナスが半分にカットされてしまった。不足分を補うため消費者金融に手を出し、最後は結局、任意売却によって家を手離すことになった。

このような事例は珍しくなく、人を選ばずに起こり得る事態である。それにも関わらず、住宅を購入するという嬉しさから視野が狭くなり、返済後の生活設計が甘くなってしまう人が非常に多いのだ。

住宅ローンの返済が困難になった場合はどうすればいいのか

以上、住宅ローン破綻の原因や背景、事例などについて解説した。それでもまだ「自分とは無関係」と思ってしまう方も多いだろう。しかし、そもそも新築物件を購入した場合、「新築」という価値が上乗せされた金額だということを忘れてはならない。

具体的には、豪華モデルルームやチラシ・パンフレットなどの費用が、中古に比べて格段に多い。つまり、購入したその瞬間から含み損を抱えており、「たとえすぐに売却したとしても、購入時と同じ価格では売れず、借金が残ることもある」というリスクがあるのだ。住宅ローンで家計が破綻するとは多くの人が想像さえしないが、実際は誰にでも起こり得ることだということを肝に銘じておこう。

不測の事態やリスクを挙げればキリがないが、最低限、ボーナスや妻の収入ありきの返済計画は危険を伴うということを考慮し、場合によっては見直しも検討することを勧めたい。

返済困難なときに「やってはいけない」こと

最後に、万が一住宅ローンの返済が難しくなってしまった時の対処法を紹介しよう。一番やってはいけないのは、融資を受けている金融機関にギリギリまで相談しないということだ。滞納しそうな時点で相談すれば、様々な対応策がある。しかし、実際にローンを滞納してしまえば、信用に傷がつきそれらは以後利用することができなくなってしまうため、非常にもったいないことなのだ。

金融機関からの信用を損なうのではないかと悩まず、早い時点で申し出よう。また、ファイナンシャルプランナー等、専門家に相談することも忘れずに。経済的に追いつめられると、当事者は冷静な判断ができなくなる。そういう時こそ、専門知識を持つ第三者の意見を参考にすることが重要だ。

武藤 貴子 ファイナンシャルプランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント
会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャルプランナーとしてセミナーや執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録FP。

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