経済危機への言及
【第2回】でソロス氏が「暗黒の金曜日」の予言を的中させたという事例について紹介したが、同年度に世界経済危機についても言及している。予言というほどのものではないのだが、後から振り返ると市場に対する的確な指摘だった。
今回紹介する事例を知ることで、今後のソロス氏の発言について考える際の参考にもなるだろう。
ジョージ・ソロスの指摘
コロンボで2016年1月7日に開催された「スリランカ・エコノミック・フォーラム」で、米著名投資家ジョージ・ソロス氏は当時の国際市場と2008年の経済危機の類似点を指摘。「現在の市場は2008年の経済危機をほうふつとさせる」と述べた。
ソロス氏は同様の警告を2011年にも発しており、「ギリシャを引き金とする欧州の負債は2008年の打撃を上回る」とコメントしていた。