EU崩壊,ドイツ,ジョージ・ソロス氏
(写真=Thinkstock/Getty Images)

ドイツの経済誌『WirtschaftsWoche』のインタビューで自身の政治見解について語ったジョージ・ソロス氏は、ギリシャ、ロシア、ウクライナなどで相次ぐ経済危機、深刻化する難民問題、テロの影響、英国のEU離脱などをEU崩壊の要因に挙げ、「それを止めることができるのはドイツだろう」とコメントした。

メルケル首相とはオープン社会の尊重以外では意見が合わず

米TIME誌の「Person Of The Year」として、「自由の国の首相」という見出しとともに表紙を飾ったドイツのメルケル首相が、リーマンショック時に欧米から公的資金援助を受けたことに対し、民衆の反応を気にしすぎていた過去をソロス氏は振り返る。

「もしあの時メルケル首相が民衆の意見を変えようと努力していたら、現在EUが抱えている悲劇は回避できたかもしれない」

そうネガティブな見解を示す一方で、メルケル首相が難民問題がEUに深刻な問題をもたらすことを予想していたと指摘。

増加する難民を次々と受け入れ、現在窮地に立たされているメルケル首相だが、ナチスの迫害を身をもって経験したソロス氏は、オープン社会を尊重するという点ではメルケル首相に同意している。「ただしそのほかの多くの点では、意見が合わないが」とも言いながら。

「ドイツにEU支配者となる覚悟があるか否かが問題だ」

EUの経済情勢については、「危機から危機へと渡り歩く天才」だという事実は、ギリシャの経済危機に象徴されているという。

「より正確に表現すれば、丘のてっぺんを目がけてボールを蹴りあげるようなもので、何度やってもボールはすぐに転がり落ちてくるというわけだ」

ソロス氏はEUが修正ナシでは継続不可能だと見ており、再編成のリーダーシップをとれるのは、「メルケル首相の統率下においてヘゲモニー(覇権)国家となったドイツをおいてほかにない」と、意外とも思える見解を示した。

通常ヘゲモニー国家には自国だけではなく同盟国も守る義務が生じるが、「問題は低予算でヘゲモニー(ここでは「覇権者」)となったドイツがそこまでの責任を負うことに同意するか――という点だ」と述べ、EU全体の支配者となる責任の重さを背負うだけの力量が現在のドイツに備わっているか否かについては不明瞭の様子を見せた。(ZUU online 編集部)

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