中国全土に2000店舗を所有するスターバックスは、中国における中流階層の増加にともない前第4四半期の売上げが6%アップした事実から「中国の将来性に確信を得て」、今回の大胆な決断に踏み切った。毎年500店ずつ増やす「5年間店舗拡大計画」が実現すれば、1万件の職を提供することになる。

ハワード・シュルツCEOは「すべてのネガティブ要素を十分に認識しているが、勝算があると信じている」と自分の決断が地に足のついたものであることを強調している。

「人を尊重する経営」を指標とするスターバックスは、住宅費の高い中国の大都市で働く従業員の家計をサポートする目的で、総額数百万ドルを投じて総従業員の3分の1に住宅支援を提供しており、近い将来7000人の特別補助金も授与するようになるなど、受け入れ態勢も十分に整っている。

中国ではスタバが「お金持ちのシンボル」

1999年に中国第1号店をオープンさせたスターバックスは、混乱する中国経済の影響を受けて多数の国外企業が撤退を余儀なくされている中、順風満帆でファンを増やしている数少ない国際ブランドだ。

お茶文化が根付いている中国でコーヒーファンを急増させた秘密は、中国人の高級ブランドへの憧れにある――とシュルツCEOは分析している。

「中国の人々にとってスターバックスでコーヒーを飲むという行為は、ぜい沢なイメージとして定着している」

白い紙コップにグリーンのロゴが「お金持ちのシンボル」として受け止められている国だからこそ、今この時世に「5年間店舗拡大計画」に希望が持てるのだろう。(ZUU online 編集部)

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