米金融業界紙アメリカン・バンカーの「注目のFinTech企業トップ10」にも選ばれたデジタル・バンキング・ソリューション会社、Personeticsが、英国1000人の消費者動向から「銀行離れ傾向」を検証するレポートを発表した。

回答者によるアンケート結果から、従来の銀行よりもFinTech(フィンテック)に代表されるオルタナティブ金融機関(AltFI)のサービスに満足している消費者のほうが多いこと、約半数が銀行からAltFIへの乗り換えを検討していることなどが判明した。

すべての満足度チェックでAltFIが5%から20%上回る

『バンキング・ディスインターミディエーション(銀行離れ)』というタイトルがつけられたこのレポートによると、AltFIサービス利用者は30%(そのうち口座所有者は5%)と、利用率では従来の銀行におよばないが、消費者の商品選びに最も大きく影響する「サービスへの満足度」では銀行よりもAltFIが圧倒的に勝っている。

銀行との関係に満足している回答者が29%であるのに対し、AltFI利用者の46%は「満足だ」と答えている。「便利さ」については銀行利用者が51%、AltFI利用者は54%。「迅速さ」では銀行13%に対してAltFIが23%という結果に。

そのほか「個人のニーズへの理解度」「目標に見合ったアドバイス」といった項目でも、AltFIが銀行を5%から10%前後引き離しているのに加え、「周囲にサービスの利用を推奨する」という項目では20%の大差が開いた。

また銀行顧客の27%以上が「乗り換え」を検討中であると同時に、45%がAltFIへの移行に興味を示していることも明らかになっている。

こうした流れを「氷山の一角」と受けとめているPersoneticsのデヴィッド・ソスナCEOは、AltFIが本格的に銀行の脅威になる日が訪れると見ている。

今年1月にエストニアのP2P会社、トランスファーワイズが欧米およびアジア圏で9000人を対象に実施した大規模な調査では、AltFI利用者は32%、5年以内の利用開始を検討中の回答者は48%という結果だった。( FinTech online編集部

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