オランダの国際電化製品メーカー、フィリップスが「ブロックチェーン・ヘルスケア・ラボ」を開設。またエストニアではスタートアップが「ブロックチェーン・カルテ」を開発するなど、健康、医療産業にもブロックチェーンの波が確実に押し寄せている。

ヘルスケアでブロックチェーンの可能性を探索

フィリップスはアムステルダムにブロックチェーン・ラボを設立。木t系はIT、ヘルスケア、ブロックチェーンの3分野の専門家が協力しあって、新たなテクノロジーからイノベーションを生み出すことだ。今後6カ月間にわたりブロックチェーンの可能性が探索される。

Webサイトで公開された情報によると、ブロックチェーン・データ・スタートアップ、Tierionと提携。「ブロックチェーンがヘルスケアのデータ交換に効果的か」といった角度から、様々な実験や分析が予定されている。

個人情報の保護とリアルタイム観覧が可能に

一方、エストニアのスタートアップ、ガードタイムは、e-ヘルス・ファウンデーションとともに、100万人のe-ヘルスレコード(電子健康診断書)の情報をブロックチェーンで保護するサービスを開発中だ。同社はブロックチェーンを利用したデータ・セキュリティー・サービスで一躍脚光を浴びた新興企業だ。

エストニアでは1997年という非常に早い段階に「e-ガバナンス」を確立。国民はチップ搭載のIDを使って、確定申告から選挙投票まで政府が提供する1000以上のサービスへの即時アクセスできる。

サービスの一部に電子健康診断書へのアクセスも含まれているが、削除、改ざん、漏出といった事故への懸念が高まっている。

ガードタイムのKSI(Keyless Signature Infrastructure)と呼ばれるブロックチェーン・セキュリティー技術をオラクルのデータベース・エンジンと組み合わせることで、こうした事故を防げるようになるうえに、ヘルスレコードを即時閲覧できるようになる。( FinTech online編集部

【編集部のオススメ記事】
「信用経済」という新たな尺度 あなたの信用力はどれくらい?(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
会社で「食事」を手間なく、おいしく出す方法(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)