LINE,LINE関連銘柄
(写真=PIXTA)


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LINEの上場がついに承認された。以前から報道されていた通り、日米同時上場だ。東京証券取引所には7月15日、ニューヨーク証券取引所には7月14日(現地時間)に上場する。上場時の時価総額は約5880億円と見られ、今回のIPOで約980億円の資金調達を行う見込みである。

LINEのように大きな注目を集める上場は、類似銘柄や取引先銘柄への影響も大きいといわれている。そこで本稿では、LINEの上場が影響を与えると見られる15銘柄を紹介する。

LINE上場で注目のLINE関連銘柄15選

1.アドウェイズ <2489>

LINEと代理店契約し、LINEフリーコインを販売。LINEフリーコインは、LINEが選定した特定のアプリをインストールすると、LINE内の仮想通貨であるLINEコインが獲得できるインセンティブ付アプリ紹介サービスである。獲得したコインは、有料スタンプ等の購入に充当することができ、ユーザーは費用を負担することなく有料スタンプを入手できる。アドウェイズはアフィリエイト(成果報酬型)広告で国内首位の企業である。

2.メディア工房 <3815>

LINEに占いコンテンツを提供。無料占いとして運勢やタロットの占いロジック及びデータを提供しているほか、「キセキの鑑定士花凛」「花凛100万人感涙サロン」「最後の琉球ユタはる」「【黒門・無双】中國最強占」等の占いコンテンツを20以上提供している。メディア工房は占いコンテンツが収益の柱となっている企業である。最近では占いコンテンツの海外展開にも意欲的である。

3.イマジニア <4644>

LINE GAMEにおいて、スマートフォン向けパズルゲーム「LINE リラックマころろんパズル」を提供。国内App Store/Google Play無料ランキングで1位を獲得し、150万ダウンロードを達成したのち、2015年11月26日にアジア圏で海外配信を開始。その後好調が続き、欧米を中心としたエリアにも配信を開始。アメリカ、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、アイルランド、スペイン、ポルトガル、ブラジル、マレーシア等19か国に配信エリアを拡大中。リラックマのLINEスタンプも好調である。

4.GMOインターネット <9449>

GMOインターネットグループのGMO TECHがLINEフリーコインを販売。GMO TECHのスマートフォン向けサービス「GMO SmaAD リワード」にて提供中。「GMO SmaAD リワード」とは、配信した広告経由でアプリをダウンロード、または会員登録したスマートフォンユーザーに対して、ポイントやコインなどのインセンティブを付与するスマートフォン(Android、iOS)向けリワード広告配信サービス。

5.ガイアックス <3775>

LINE公式アカウントやLINE@の運用支援サービスを実施。LINE公式アカウントは、キャンペーンやクーポンなどの情報を発信できる法人向けサービス。LINE@は、飲食店などの店舗、テレビ・雑誌メディア、地方自治体などの公共団体に向けて提供する法人向けサービス。LINE公式アカウントの運用支援サービスでは、クライアント企業の状況に合わせて「コンテンツ設計」「ライティング」「投稿代行」等も行う。名証セントレックス上場ということで出来高が少ない日もあり、流動性に関しては注意が必要かもしれない。

6.メディアドゥ <3678>

LINEマンガへのコンテンツ取次を実施。LINEマンガは200作品以上のマンガが毎日無料で読める。ストアコーナーでは10万冊以上のコミックスが揃う。また、講談社、小学館、メディアドゥ、LINEの4社でLINEマンガを今後海外展開させることを目的として合弁事業会社としてLINE Book Distributionを発足。今後の海外展開に注目が集まる。さらに今年2月23日には好調な業績が反映され東証マザーズから東証一部への市場変更が実施された。

7.グリー <3632>

LINE GAMEにLINEと共同でゲームコンテンツを配信予定。2014年にグリー、LINEの共同出資による新会社を設立。モバイルゲームの先駆けとして培ってきたグリーの高い開発力とアジア地域を中心にLINEがグローバルで保有する豊富なユーザー基盤など、両社の強みを組み合わせ、グローバルに競争力を有するゲームコンテンツを開発中。2016年上半期にEpic VoyageからLINE GAMEに「追憶の青」を配信予定。現在βテストを実施中。

8.ザッパラス <3770>

LINEに占いコンテンツを提供。人気占い師を数多く起用し、LINE占い内において人気を博している。また、ザッパラスの主力の占いサービスではライトユーザー層向けにカジュアル占いアプリ「Chapli」を開発。「Chapli」は占い初心者を意識して開発したチャット占いアプリ。1回1080円(初回無料)という明朗な会計システムで占い初心者層に人気のアプリとなっている。海外事業もアメリカに拠点を置く子会社であるZappallas,Inc.(U.S.)が占いコンテンツビジネスを展開している。

9.サイバーエージェント <4751>

子会社のCyberZがLINEフリーコインを取扱っている。また、サイバーエージェントはLINEビジネスコネクト配信ツール「CA Link」のLINE公式アカウントで、ユーザー1人ひとりの行動情報に応じたメッセージを自動生成し、配信する機能「Link Dynamic」を開発。「Link Dynamic」は、企業のLINE公式アカウントを活用したマーケティングにおいて、ユーザーの行動情報に応じたメッセージを配信することが可能。性別や居住地などの会員情報や閲覧履歴、商品購入情報などのサービス利用状況に応じてメッセージを自動生成できる。

10.ボルテージ <3639>

LINE GAMEにゲームコンテンツの提供を行っている。ボルテージは女性をターゲットとした恋愛シュミレーションゲームの先駆的企業であり、企業収益の柱も恋愛ドラマアプリである。LINE GAMEに提供している「LINE 悪魔と恋する10日間」の開発と運営を行っている。「LINE 悪魔と恋する10日間」はLINE GAMEの中では異色の恋愛ドラマアプリで注目度も高い。最近では得意の恋愛シュミレーションゲームを海外へも配信している。

11.エムアップ <3661>

LINEにスタンプを提供。「スタンプデコ」が人気。スタンプデコはゆるキャラを中心にしたデザインを展開し好調。エムアップは歌手などのファンサイトも運営しており、最近では月額会員も増加傾向にある。「スタンプデコ」の好調等もあり、配当も年々増配傾向にある。2016年度より新卒採用も実施していることなどから、好調な事業環境がうかがえる。

12.メディアシーク <4824>

LINEにスタンプを提供。いまばり「バリィさん」やNHKで人気のキャラクター「おじゃる丸」等のスタンプを販売。メディアシークは法人のシステムコンサルタントが主力の事業であるが、その他の事業でQRコードアプリ「アイコニット」を開発。累計2000万ダウンロードを超える国内シェアNo1のQRコードアプリがあるのも魅力。

13.ディー・エル・イー <3686>

LINEにスタンプを提供。「秘密結社鷹の爪」や「パンパカパンツ」等のスタンプが好調。特に「秘密結社鷹の爪」は2015年のLINEヒットスタンプにも選出されるほど人気がある。営業利益の約7割を「秘密結社鷹の爪」と「パンパカパンツ」で占めるほどの人気ぶり。「秘密結社鷹の爪」の著作権を活用したビジネスでも成功を収めており、最近では様々な作品とコラボしている。また、スタンプの海外展開も行っている。

14.エイベックス・グループ・ホールディングス <7860>

LINE、ソニー <6758> と3社共同で合併会社LINE MUSICを設立し、LINE MUSICの提供を行う。2015年に始まったLINE MUSICのサービスも現在では楽曲が1500万曲を突破し、ラインナップも豊富になっている。

エイベックス・グループ・ホールディングスは著作権管理会社2社の株式を取得し、現在ほぼJASRACの独占市場となっている著作権市場への挑戦にも意欲的である。

15.カドカワ <9468>

LINEマンガに漫画コンテンツを提供。「テルマエ・ロマエ」や「となりの関くん」などの数多くの大ヒットコンテンツを持つ。またLINEスタンプでもカドカワが権利を持つ作品のスタンプ販売を積極展開。「涼宮ハルヒの憂鬱」等のコンテンツが人気を集めている。動画投稿サイトを運営するドワンゴと経営統合したことや、社員にプログラミング学習を推奨していることなどから、紙媒体の事業だけでなく、ネットを活用した事業への意欲も感じられる。

LINE関連銘柄とはいえ「関連」には差があるため注意

今回15銘柄を紹介したが、各銘柄とも全体の事業に対するLINE関連事業が占める割合には大きな差がある。LINE関連というだけで飛びつくのではなく、各銘柄の内容をよく精査して頂きたい。(ZUU online 編集部)