投信の値段が決まるのは1日1回、ETFはリアルタイムで変化

株式と同じで、上場している取引所で取引が行われている間(場中)に成行(なりゆき)や指値で発注できます。成行とは売買の価格を指定しない注文方法で、指値とは具体的に「いくらで(買う・売る)」と指定する方法です。値段についても、上場している株式の銘柄と同じで、リアルタイムで変わります。

これに対して投資信託の価格(基準価額)が発表されるのは1日1回です。なぜなら投信は複数の株式や債券などを組み合わせた金融商品なので、構成するそれぞれの価格が決まらないうちには価格が決定できないからです。このため投資家は、売買したい投信の値段が分からないまま取引することになります。

またETFは、資金以上の取引を可能にする「信用取引」もできます。一般の投信とは違って「売り」から始めることもできます。

ここ数年で残高が大きく伸長 日銀も買い入れ

東証に上場しているETF残高は、2016年4月末時点で15兆円です。2011年には2.7兆円でしたから、ここ数年で大きく伸びていることが分かります。投資対象を国内にしているETFが154銘柄、外国ETFが8銘柄、合計202銘柄が上場しています(5月末)。

日銀が金融緩和の手段として、国債だけでなくETFも買い入れていることが度々報じられています。最近でも5月19日、人材や設備投資に積極的な企業の銘柄を組み入れたETFが東証に上場したばかりです。通称「賃上げETF」と呼ばれ、このタイプのETFを日銀が最大で年間3,000億円買い入れる考えです。こうした状況もあって、ETFの注目度は年々高まっていると言えるでしょう。(提供: お金のキャンパス

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